死信仰

@Calabronte

暗がりに差す光芒

巡り巡る日常、絶えず続く平凡な人生に私は時より狂う程の絶望を感じる事がある。

そして今日も絶望を噛み砕き歯車の一部へと姿を変えてゆく。


ある朝いつも通りの支度をし自宅のドアを開けた、其処には牧師の様な見慣れない身なりの老人が立っていた、(どちら様ですか?)私が投げかけると質問を破るように(貴方は信じたいですか?)と返してきた、なるほど、、宗教勧誘か。

私はそう思い(すみません急いでいるので)と言い残し自宅の鍵を閉めて歯車えと姿を変えた。

そして一通りの事を終え自宅に帰ろうと帰路を歩いていると、今朝見た姿が目の前に佇んでいる

(しつこいな)心の中でそう言い放ち、老人を無視する様に横切った、自宅に着き鍵をかけ、精神安定剤と酒を大量に流し込んで今日の絶望を忘れてゆく。

これが私のルーティンだ、日に日に体が壊れて行くのは理解しているし無論実感もしている、其れが心地良いのだ、死へと歩んで逝くのが心地良くてたまらないのだ。

腐敗しきった感情なんて事は十二分に理解している、だが、これぐらいしないと耐えきれない程の絶望が平然続いて行くのだ。


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