櫻子お嬢様は、VRMMOゲームを御遊興されるご様子でございます。
touhu・kinugosi
第一章、結成、クラン、”お嬢様のお茶会”ですわっ。(チュートリアル)
第1話、お嬢様は、重甲冑を選択されるご様子でございます。
お嬢様の午後は、優雅なティータイムで始まります。
清楚なドレス。
瀟洒なテラス。
テラスの外は、ガラス越しに一面の星の海でございます。
◇
「お茶が入りました」
「ありがとう」
ティーカップを、上品に口に運ぶ。
ブフッ
ナントカ、噴き出すのを耐えた。
半目、口は半開きのまま後ろを振り返る。
「天然の高級ドクダミ茶が手に入りました」
デトックス効果(大)である。
幼いころから一緒の金髪メイド、“マリアージュ”が頭を下げた。
良い仕事をしている。
何かを言いたげなお嬢様の視線を華麗にスルー。
「お嬢様、お荷物が届いています」
「……そう、お部屋に運んで頂戴」
「届きましたわ、うふふ」
扇子で口元を隠す。
部屋には、豪快に笑っている口の絵のついたダンボール箱が置かれていた。
開けた。
中には、四角い可動式のゴーグル。
VRMMO用、ヘッドギアである。
「お茶(ドクダミ茶)は飲みましたわ」
「御不浄は済ませましたわ」
「起動あそばせ」
ヴヴン
微かな起動音とともに、ヘッドギアが起動した。
”プラネット・フロンティアオンライン”
過去の地球に降りたって、冒険するバーチャルリアリティーエム……なんちゃらである。
「うふふ、楽しみですわ」
キャラメイクである。
Pc内の画像や動画を使用して、本人そっくりのアバターが作られる。
[あなたのアバターが自動作成されました]
肩までの黒髪。
モデルのようなスタイル。
身長は175センチくらい。
誰もが振り返るような美人だった。
[このアバターでよろしいでしょうか]
「はいですわ」
[次に使用する、”原動機付き
簡単に言えば”パワードスーツ”である。
この手のゲームでよくあるように、女性型は体のラインがはっきり出ていたり、お腹が見えていたりする。
「破廉恥ですわああ」
色々な甲冑を指先でフリックしながら叫んだ。
「こっ、これはっ」
身体の凹凸もあらわな”クノイチ型”だ。
プルプルと、指先が決定ボタンに伸びる。
「無理ですわっ」
結局選んだのは、重装甲のフルプレートタイプ《重甲冑》だった。
真っ黒なボディに、胸に銀色で
彼女の苗字は、
◇
◇
[ポイントを消費して、装備をお選びください]
「そうね、”鑑定装置”よ」
”軽い小説”で勉強しましたの
ポイントが零になった。
◇
……武装を全く選んでおられないお嬢様に幸あれ、でございます。
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