魔女失格

千種霞

第1話恋愛の魔女

第一話恋愛の魔女



『私は貴方の正体を知っている。恋愛の魔女さん』








この折翼学園には魔女がいる!!

折翼学園は創設から一つも生徒内の問題が起きていない。それはなぜか?

それは四人の魔女が深く関わっている。

友情、運動、勉学、恋愛

生徒の悩みを魔女が突然現れてそれを解決した後姿を消す。

その奇妙さから生徒中では、

噂が広まっている。

魔女の正体を知った者にはどんな願いも叶うと。

そして俺は恋愛の魔女の正体を知っている。

なぜかってそれは…。





「俺が恋愛の魔女だからだ。」






恋愛の魔女としての一日は、放課後から始まる。

俺は最初に魔女は突然現れて消えると言ったがそれは昔の話だ。

俺の話ではない。

今では魔女は、生徒会の管理下になって魔女としての仕事が、義務化された。

そして、俺の前にも魔女はいる俺は一年前に魔女になった。


この学校は二校舎ある、

旧校舎と新校舎の二つである。


そして俺はいつも学校終わりに旧校舎に行く。

5階まである階段を登り四階の奥の教室が恋愛の魔女の仕事場である。


ここは元々ラジオ放送室だった。

俺がいる方が放送室で

依頼者や相談者がいるところがラジオ室である。

そして元々二つの教室を分けていたガラス

を外しカーテンを付けた。

だが、ただのカーテンではない俺の方からは依頼者や相談者が見れるがあちらには俺が見えない、特殊なカーテンだ。

このカーテンおかげで俺の正体がバレないって訳だ。


仕事内容はこうだ。

前日から迷える子羊たちの悩みを募集し

依頼や相談を受けることだ。

簡単な依頼や相談ならその場でおわらせるが

そうでなければ

一ヶ月掛かることもある。


まぁここに来る奴は三つのタイプ分かれる。


一つ目、本当に恋愛に悩んでいる人

これが一番多いな。


二つ目、面白がって来る人

これが一番めんどくさい。


三つ目、伝説を信じて俺の正体を知ろうとする人だ。まれにいるが。俺の正体を暴けた人は誰もいなかった。

はず………。



「次が最後か?全部で4人最近多いよな夏のせいか?」


仕事の流れは至って簡単だ。

依頼か相談かを聞いて


依頼なら、

依頼用紙に何年何組かを記入して依頼内容も記入してもらう。


相談なら、

カーテン越しから助言をする。



次の人どうぞ。

俺は力強く声を出した。


俺はその目の前に映る人に目を疑った。

それはまるで童話中の姫様のような綺麗な肌


そして癖毛を知らないツヤツヤの髪。


カーテン越しからも分かる。

ラベンダーの匂い。


そう白雪姫こと白咲紗夜であった。


「ここが旧校舎ね。古くて今すぐ崩れてもおかしくないわね。」


「あの依頼ですか?相談ですか?」

あれ性格は思ってる感じと違うな。 


「素直に言うわ、貴方の正体を知っている。」


「え?」

俺は驚き過ぎて声が裏返っていた。


「———うん。聞こえなかった?恋愛の魔女さん。いえ2年A組鎌瀬海さん。」


「え!」

またもや俺は声が裏返ってしまた。


「依頼や相談以外のサービスはやっておりません。」


「とぼけなくて良いわ。それより早く私の願いを叶えてよ。正体がわかっているのだから出て来なさいよ!」


どうしたものか?ここの前出れば正体を学校中にバラされるかもしれない。

そうしたら俺の平穏な省エネライフが終わる!それはダメだ。

ここはどうするべきか?


そうやって考えを出しているのに構わず

白井はカーテンを開ける。

二人は見つめ合う

そしてそれを主張するかのようにカーテンの隙間からあまく光が差し込む。


「あら魔女と言うから凄い怖い顔していると思っていたけど。ちょっと男前じゃない。」


俺はなんとも言えない気持ちになっていた。

さすがに俺の名前を知っているが顔を知らないのか?まぁこんなクラスで目立ったない方だからそれは当たり前か?

だが嫌ではない。逆に嬉しいかもしれない。

ここはありがとうが正解なのか?

いやそれはきもい気がする。

だから俺が取るべき行動は一つ沈黙だ。


「まぁ良いわ。早く私の願いを叶えてよ。」


「すまない俺は魔女になって1年しか経っていないからその噂が正しいか分からない。」


「何それ無駄足だったてっこと?」


「いや俺の前の魔女なら分かるかもしれんない。」


俺はそう言って彼女をある人との場所まで連れて行った。


それは俺の恩人であり。俺の前の魔女


四階から屋上まで俺たちは駆け上がったそれはまさに青春の一ページかのよう光景だった。


「先生やっぱりここにいましたか。」

白い白衣に黒い茶髪そして目のしたにはクマがそしてタバコのせいで不健康そうな顔

この人は、四季崎晴美。そして、この人には可愛いてより綺麗が似合うだろう。


「どうした。鎌瀬そんな急いで。」

屋上のフェンスに寄りかかりを思いきり掻き上げ加えタバコをしながら、俺を心配した口調で俺に問いかける。


「またタバコですか?」

俺は呆れて深いため息をした。


「うるせぇお前は関係ないだろ。

私が身体を悪くしても。

それよりお前隣りの奴は彼女か?」

そう言って俺の隣りの白井を指さした。


「いえ違いますけど。ねぇ白井さん」

俺は申し訳なさあまりつい、さんを使ってしまた。


「うん———白井、、、?お前白井紗夜か、どうりで整った顔だ。つか白井お前いつ鎌瀬と出来てるんだよ。」

この人マジで脳天気だな。でも先生が認める整った顔つてどれだけ綺麗なんだよ白井は。


「いいえ、先生…。

私がこんな自信無さそうな人好きな訳ありません、ましてか付き合うとかありえないです。

それより早く願いを叶える方法を教えてください。」

痛い心が痛い。猛烈に痛いもう立ち上がることもできない痛み


「願い?———ああ、伝説の話か?」


「はい、そうです。この使えない鎌瀬くんが先生なら知っているかもと言うので尋ねに参りました。」

白井は丁寧に先生の問いに答える。

俺は少し感心した顔で白井を見る。


「そうだな。その伝説半分嘘で半分本当だ。」


「どういうことですか。先生」

白井の口調が少し強くなった。


「白井お前は願いを叶えたいと言ったが。

願いは叶えることはできるが、

方法が違う、。この先は鎌瀬お前も知っているだろ。」

タバコの煙を俺の方にむけて言った。


「どういうこと?鎌瀬くん。」

頬を赤くして俺の方に向き言った。

それは少し女子ぽくて少し挙動がオネエになっている俺が行った。


———白井…。言うが魔女はお前が思っているより良いものじゃないぞ。

俺は屋上のフェスに身体を任せ。空を見て言う。

少し話し長くなるんが良いか?


白井は深く頷いた。


それは、


———中三の春———

俺は目と足が生まれつき悪かった。


色盲と言う奴だ。

いわゆる全色盲といわれ、色に対する感覚がまったくなく、モノクロ写真のように全てが灰色に見える。


足の方は歩く事もできない。車椅子生活って訳だ。

そのせいで同級生にはいじめられる。

車椅子を倒されたり、物を隠されたり、

典型的ないじめを受けていった。


そして俺はこう思った。

青い空を見てみたい。

あの青い空の下で思いきり走る事を俺は夢に見ていた。

だが現実はそう甘くない。

今の医療じゃ治らない病気だった。


だから俺は夢を見るのをやめた。


そしてまた俺の目には光がなくなった。


俺は受かった高校の下見に来ていた。

それは折翼学園だった。


「次は上手くやらないと。」

そうやって下を向きながら歩いていたら

風が吹いた。前髪で何も見えなかった。

風が止むと俺の視界の中に一人の女性が現れた前には童話にでてくる魔女が言った。


「おい貴様、魔女になるきはないか?」


「え!?」

俺は思わず変な声が出た。


「そうだな、完結に言うぞ。

お前の願いを叶えてやろう。その代わりに魔女になってくれ。」


「願いて具体的にどこからどこまで叶えられるんですか?そしてあなたは誰ですか?」


「私は四季崎晴美。

恋愛の魔女だ。そして、貴様、腐る程の現実主義だな。」


「いえ、こうゆう、願い叶える代わりに何かを求めてくる人は信用できません、」


まるで某有名なアニメと似ている

僕と契約して魔法少女になってよ。

に似ている。後々戦いに巻き込れる鬱展開になったりするかもしれない。

不覚にも白いウサギが俺の頭の中をよぎった。


「そうだな、デメリットはある、

恋愛ができない事だ。」


「待ってください。やります。魔女!」

俺は細い手を思いきり上げた。


「そうか無理か、、、え!

やってくれるのか!?

どうした。さきまでの慎重さは?」

四季崎晴美さんは一瞬落ち込んで下を見てため息をした後すぐに俺の方を向いて期待の目を寄せた。


「いえ、恋愛できないだけで願い叶えられるなんて。むしろこっちからお願いするくらいです。」


俺は恋愛にあまり興味はない。

なぜか?

簡単な話だ恋愛は人を馬鹿にする。

今の日常と生活を捨てて告白しても成功するのかわからないのに告白してしまうからだ。

今の人間関係もすべてが終わる。

気まずい空気が流れそして、次第に話さなくなるだけだ。

つまり告白するてことはその人独占したい、自分のものしたいという欲だ。

だから周りの空気など関係なく

思いを伝える。

だがすべてが終わった頃にわかるだろう周りには誰もいない。

まれに友達でも良い?て言う奴がいるが。

そのほとんどが距離を置くものだ。この人私に告白したよね。と言う認識が埋め込まれるからだ。

そこには遠慮と言う二文字ないのである。

また、単純に多くエネルギーを消費するからと言う理由で恋愛をしない。

人間も過去に恋愛をしている、

そう恋は呪いであり、鎖なのである。

結論を言おう。

もう二度と恋愛はしない。


「よしなら儀式をするか?」


「儀式てなんですか?」


「簡単だ。それより願いはどうする?」


「目と足を治してください。」

俺は満面な笑顔で言った。

「じゃあ始めよう。」

四季崎さんは、冷静に返してきたので、

俺だけがテンション上がってる感じて少し頬が赤くなっていった。


「恋愛の魔女が命じる、その者に力を譲る。」


そのよくわからない…呪文の後俺は光に包まれていた。


テレビに出てくる魔法少女みたいな光だった。

「てこれLEDライトじゃないすか?」


「バレたか?」


「バレバレですよ。」

だが本当に目と足が治っていた。

立つ事も歩く事もできるそして、


俺は自然に視界を空に向けた。、

それは青かった。そして広い。


「四季崎さん。空が青い理由知ってますか?

レイリー散乱とミー散乱の影響なんです。」


「そうかそれは、勉強になるな、」

四季崎さんも同様に空を向く。




「新たな恋愛の魔女さん、、、、。」



———そして、現在に———

「ちょっと待ってください。それって私が魔女にならないと願いを叶えられない事ですか?」

白井は戸惑いながら言う。


「落ち着け白井、確かに他の魔女に譲って貰えればなら、その方法もあるんがだが、

魔女全員がデメリットを知った上で叶えたい願いがあるから、それを譲ると叶えた願いパーだ。

だからそれは無しだな。」


「じゃあどうすれば良いですか?私はどうしても願いを叶えたい。」

白井は強い口調で言う。


「だが方法はもう一つある。

四人の魔女の正体を暴き、願いを叶えることが出来るかも知れない。」


「なら、私探します全ての魔女を、

そして願いを叶えてみせる。」


「なら鎌瀬を使え、こいつは何かと使えるだろ。あと魔女だし。」

先生は俺のこと絶対暇人だと思っているな。


「え、鎌瀬さん使えるんですか?

中三の話し聞くだけで心配になるんですけど。」

顔ひきつらせながら白井は言った。

ちょっとひどくないすか?泣くよそろそろ泣くよ。マジで、


「なら、私の願いを叶えるために鎌瀬くんはすべて魔女を探して。私の為に」


「まぁ良いですけど。俺の客なので最後まで責任は持つ。」



「おおノリ気だな、鎌瀬、

魔女を探す魔女なんて。

鎌瀬お前は、、、」





「魔女失格だな。」







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