第150話 王妃の策略
観念したようにセルカッツは口を開いた。
「私は・・・私は皆さんを愛しています。皆さんと一緒になりたいです。私は皆さんとの婚姻宣言を受け入れます」
セルカッツはそう言って、女性たちに笑顔を見せた。彼は貴族であり、全員を愛しているし娶るとしたが、貴族ではこの人数も不思議ではない。
この世界の貴族はそういうものだった。
女性たちは驚いた。彼らはセルカッツの言葉に信じられないと思った。彼らはセルカッツの笑顔に感動しセルカッツの決断に喜んだ。
まだ早いと言う可能性が高かったからだ。
それに、この状況は間違いなく全員が望んだことだろう。
頼んだまで考えられる。
ただ、アルテイシアはそれっぽいことを言っていたが、ヨルミクルとイザベルは記憶がない。
しかし、あの笑みは間違いなく勘違いではない。
彼女らもセルカッツに返事をした。
「私もあなたを愛しています。あなたと一緒になりたいです。私達はあなたとの婚姻宣言を受け入れます。私達はあなたの妻になります」
代表してアイリーンが言い、他は頷く。
彼女らはセルカッツに抱きつき、キスをした。また、彼女らはセルカッツに幸せになると約束した。
玉座にいる国王と王妃は微笑み、セルカッツの選択に祝福を送った。
そして国王は声を上げた。
「セルカッツ殿、君は素晴らしい決断をした。君は君を愛する彼女達と結婚することになった。君は君の心に従って選び、愛を宣言した。私は君の勇気と誠実さを称える。私は君と彼女達の婚姻を承認する。私は君と彼女達の幸せを祈る」
国王はそう言って、セルカッツとセルカッツの妻になる女性たちに拍手を送った。
また、隣で生温かな表情をしながら王妃も同じでセルカッツたちに祝福を送った。
謁見の間には歓声が沸き起り、花びらが舞い愛が溢れていた。
セルカッツは幸せだった。彼は自分の選択に満足した。彼は自分の愛に感謝した。 しかし、どこから湧いてきた?と思うほどの人がそこにいたことに気が付いた。
周りを無視というか見なかったことにし、セルカッツはメイヤたちを見た。 彼女たちはみな彼にとって大切な女性だ。
彼女たちはみな白いドレスを着ていたが、それぞれに違いがあった。
アイリーンは、青い瞳に合わせて、純白のシルクのドレスを着ていた。ドレスは胸元に刺繍が施されており、スカートはふわりと広がっていた。彼女の首には真珠のようなネックレスがかかり、頭には花冠が飾られている。彼女はセルカッツの正妻としての威厳と美しさを兼ね備えていた。
メイヤは瞳に合わせて、白と赤のチェックのドレスを着ていた。ドレスは胸元にリボンがついており、スカートはひざ丈で可愛らしかった。彼女の首には赤いスカーフが巻かれ、頭には赤いリボンが結ばれていた。彼女はセルカッツの幼なじみ?とみなされ明るさと愛らしさを表現していた。
タニスは、紫の瞳に合わせて、白と黒のストライプのドレスを着ていた。ドレスは胸元にフリルがついており、スカートはロングでエレガントだった。彼女の首には黒いチョーカーがつけられ、頭には黒いベレー帽がかぶられていた。彼女はセルカッツの部下としての忠誠と気品を示していた。
アルテイシアは、赤い瞳に合わせて、白と銀のレースのドレスを着ていた。ドレスは胸元に透け感があり、スカートはスリットが入っていた。彼女の首には銀のネックレスがかかり、頭には銀のティアラが飾られていた。彼女は妖艶さを演出していた。
ヨルミクルは茶色の瞳に合わせて、白と茶色の花柄のドレスを着ていた。ドレスは胸元にレースがついており、スカートはふんわりとしていた。彼女の首には茶色のリボンがつけられ、頭には花冠が飾られていた。彼女は優しさと可憐さを表していた。
イザベルは、青い瞳に合わせて、白と金の刺繍のドレスを着ていた。ドレスは胸元にビーズがついており、スカートは豪華に飾られていた。彼女の首には金のネックレスがかかり、頭には金の冠が飾られていた。彼女は貴格と美貌を誇っていた。
ヤーマは、青い瞳に合わせて、白と青のリボンのドレスを着ていた。ドレスは胸元にボタンがついており、スカートはシンプルだった。彼女の首には青いリボンがつけられ、頭には青いバンダナが巻かれていた。彼女は勇敢さを持っていた。
セルカッツは彼女たちのドレスに感動した。彼は彼女たちの個性と美しさに惹かれた。彼は彼女たちの愛情と尊敬に応えたいと思った。
彼は彼女たちに言った。
「皆、ありがとう。皆さんは素晴らしいです。皆さんは私の宝物です」
彼は彼女たちに笑顔を見せ抱きしめられた。彼女たちと熱いキスをした。
彼女たちに幸せにすると約束した。
セルカッツは後2年は結婚しないつもりだったが、2年も早くなってしまった・・・
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