第85話 奴隷解放
ヨルミクルは想像以上に美人顔だった。
あの変な喋り方が無ければ完璧だろう。
食事の後荷物を取りに部屋に戻ると、ヨルミクルは服を脱ぎ出した。
食事の時に普段メイヤ達には定期的に裸にならせ、筋肉の付き方や、関節の柔軟さを確認して、それに伴い訓練していると話をしていたから、自分もとなった。
3人の強さの秘密を問われ、それで強くなるなら!と。
もう1つの目的は傷の有無だ。
傷を治す魔法でもあったが、俺も真面目に確認したかった。
アルテイシアは立ち会うといい、彼女は恥ずかしいと同じ事をするのを嫌がったし、嫌がる女にする事でもない。
そのしなやかで鍛えられた身体は、俺がとやかく言う隙はなかった。
もう15歳になっていたが、歳不相応にほぼ完璧なプロポーションだ。
まだ成長期なのでやや筋力が少ないが、こればかりは無理をするといけない。
無駄な肉はない。
やや乳房が大きいが、腹筋も割れており、筋力が付き過ぎる事による俊敏さの制限もなさそうだ。
傷はなかった。
流石に膣内の傷は見なかったが、本人がやると聞かなかったから、その間は部屋を出た。
問題ないと判り、恥ずかしそうにしていたが念の為治療魔法を掛けてやった。
アルテイシアも傷の有無を見て、自信がなくなるとか言っていたのが聞こえた。
部屋を引き上げ、元の宿に戻る。
既に賭けに負け、奴隷落ちとなった愚かな結果を招いた面々がいた。
歩けば30分程で領主の屋敷に着くので歩いて行くが、俺が見知らぬ女と腕を組んでいるので、この人だれ?的な顔をしている。
アルテイシアがコルネアとスマイルに慰められていた。
「昨夜は怖かったよね?痛かったよね?体は大丈夫?避妊してくれた?」
概ねこんな感じだ。
「それが疲れからか、起きている時に触れられさえしなかったの。」
「ひょっとしてボスは不能か男色家?」
「それはないわね。どちらかと言うと好色家の方ね。ほら、彼も昨日血を流し過ぎたから、あそこに血が回らなかったのよ」
好き勝手に話していたけど、あっという間に屋敷に着いてしまった。
結局、ヨルミクルは謎の女となったままで、メイヤが不思議そうにしていたな。
屋敷に着くも、領主は急な話だが、断れない来客の応対中で会えなかった。
しかし、奴隷商が来ており、メイヤ、タニス、ハーニャの奴隷解放をして貰った。
手数料は1人につき金貨5枚だった。
ただ、魔力の使用量が奴隷解放の時は奴隷契約の数倍掛かり、魔力が枯渇してしまったのもあり、他の人を奴隷にするなら奴隷商へ明日以降来るようにと言われた。
その後領主が来て、購入する屋敷へと向かった。
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