(二)-2

 和佐はゴールデンウィーク開けの最初の日の放課後、校舎の裏に呼び出して告白した。

 妹子は落ち着き払った様子で、「返事は待ってくださるかしら」と返事した。回答保留であった。きっと今日一日だけでも何人もの男子生徒から同じ事を言われたのだろう。そのためか返事も淡々としていて事務的であるように和佐には思えたし、そこにうんざりしている様子も見てとれた。モテる美人は大変だ。

 ともあれ、和佐は半ば呆気にとられてそれを了承した。


(続く)

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