竹宮高校チーム・メンバー紹介

 Side 木里 翔太郎


 手毬 サエ。

 

 一言で言い表すならとても大人びた小学校高学年の女の子みたいな体格の高校生だ。

 ふんわりとした長い茶色い髪の毛。

 凛々しく整った顔立ち。

 強気な態度。

 

 だが体格は先に語った通り小学生高学年ぐらいだ。

 そのせいで正規のパワーローダーには乗れず、メカ娘のような装備の特殊なネイキッドタイプのパワーローダーを装着する事になった。


 戦時中は大活躍で俺もだがヴァオスハイト帝国の陸上戦艦すら撃破した。

 

 学生時代――まだ戦争には参加していなかった頃からサエは変わらない。

 サエはサエのままだった。


 そもそもにして俺達――竹宮高校の人間が戦争に参加するキッカケになったのはヴァイスハイト帝国のせいでもあるが日本政府のせいでもある。


 日本政府は俺達学生含めて徴兵制度を緊急採用してヴァイスハイト帝国相手に前線に送り込んだ。


 そして俺達は社会科見学の時に偶然、パワーローダーを身に纏ってヴァイスハイト帝国の襲撃を退けてしまい、軍規的なアレコレで前線送りになった。

 

 そう言った事情からレジスタンス、武装勢力に身を落として日本政府を憎んでいる人間は数多い。

 マシ―ネンが出現した今でもそうだ。


 話を戻そう。

 サエと俺は仲間達と一緒に戦い抜いた。

 その最中で大勢の人間が死んだ。

 優先的に性能がいいパワーローダーを回して貰えたのがせめてもの慰めだろうか。

 放り込まれるのは決まって激戦区。

 普通なら死ぬような戦いを何度も経験した。


 それでも生き残れたのは手毬や皆の御陰だ。


 サエも同じように俺や皆の御陰だと言う。


 そんな彼女と俺はマシ―ネンとの何時終わるとも知れない戦いになってからは嘗ての日常を取り戻すように生活している。

 

 漫画やラノベ、アニメを見たり、見せたり。


 時には小説の創作活動を行っている。

 これは仲間にプロのラノベ作家がいるのも大きい。



 牛島 ミク


 ボブカットで眼鏡をかけてポッチャリしていたが戦争を乗り越えて激やせし、プロのラノベ作家の泉 ツカサ先生と恋仲になった。

 当初はネイキッドローダーを身に纏っていたが今は普通のパワーローダーを身に纏えるほどの体系になっている。それでもネイキッドローダーに拘っているようだ。


 彼女は作家志望で泉 ツカサ先生は目標点である。

 ミクはツカサ先生に何度も何度も原稿を持ち込んでいた。

 そして先生は熱心にそのミクの気持ちに応え、良い雰囲気になった。


 トドメが入ったのは一緒に戦争を経験した仲になったからだろう。

 それから俺とサエのように公認のカップルになった。


 同時にミクはサエの親友を続けている。


  

 相川 タツヤ、豊穣院 ミホなども語らないといけない。


 相川 タツヤはラノベの主人公を張れそうな程に容姿がよい。

 そして家族想いの男の子だ。

 彼の妹を暴漢から助けたのをキッカケで仲良くなった。

 それから戦争を経て今では大切な戦友の一人である。 


 豊穣院 ミホは長い黒髪でおっとりしてそうな雰囲気と顔立ちをした女の子だ。

 お金持ちのお嬢様ぽいとも思う事もある。

 戦争を経験した今では(ちなみに腕はエース級)家の力を使って様々なコネを使って裏でバックアップに回る事も多い。

 潤沢に物資、資材が回ってくるのは彼女の手腕であるところが大きいだろう。


 だが例えどんなに変わっても俺達の大切な戦友であり、手毬や牛島さんにとっての親友である事には変わりない。

 


 最後に雪代 マイナ。


 長い白髪の凛々しく可愛らしいクールビューティーな若い女軍人。

 監督官――まあ俺達の監視役と言う役割を持っているがなんだかんだで共に戦争を生き抜いた戦友でもある。


 最初の頃は自分の立場に翻弄されていたがある時自分の立場を割り切って、自分達のサポートをしてくれるようになった。



 Side 手毬 サエ


 木里 翔太郎。

 私にとって大切な人だ。

 戦争も皆や彼がいたから生き残れた。


 戦争になる前は素直になれないけれども、それでも親しい感じの不器用な関係を続けていた。

 

 だけど戦争と言う辛い現実を乗り越えるために私達の関係は変化していった。

 

 逆に言えばそうでもしなければ耐えられなかったのだ。


 そうして戦争を乗り越え、マシ―ネンとの生存競争に到る。


 ヴァイスハイト帝国との侵略戦争が良かったのか、日本での内乱が良かったか、それとも今のマシ―ネンとの戦いの方が良いのか答えは出せていない。


 ただ言えるのは、まだ私は死ねない。


 もっともっと翔太郎や皆といたい。


 ただただそれだけだった。

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