第21首 素性法師(古今集)

今来むと 言ひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな


※※※※※※※※※※※※※※※


「今すぐに行きましょう」とあなたがおっしゃったので、(その言葉を信じて) 九月の長い夜を待っていましたが、とうとう有明の月が出る頃を迎えてしまいました。


(出典:百人一首.com)

※※※※※※※※※※※※※※※


古い「JRお茶の水駅」の改札口。

聖橋(ひじりばし)の横。


人と車が絶えない狭い道路前の。

歩道の手摺に僕は腰かけて、貴方を待っていました。


いにしえの貴人と同じように。


時が過ぎて。

恋の終わりを実感した時。


いにしえの人は。


どんな風に。

思ったのでしょうか。


僕と同じように。

友人のアパートに押しかけて。


酒を飲みながら。

泣きじゃくったのでしょうか。


※※※※※※※※※※※※※※※

素性(そせい、生没年不詳)は、平安時代前期から中期にかけての歌人・僧侶。桓武天皇の曾孫。遍昭(良岑宗貞)の子。俗名は諸説あるが、一説に良岑玄利(よしみねのはるとし)。 三十六歌仙の一人。


経歴

素性は遍昭が在俗の際の子供で、兄の由性と共に出家させられたようである。素性は父の遍昭と共に宮廷に近い僧侶として和歌の道で活躍した。はじめ宮廷に出仕し、殿上人に進んだが、早くに出家した。仁明天皇の皇子常康親王が出家して雲林院を御所とした際、遍昭・素性親子は出入りを許可されていた。親王薨去後は、遍昭が雲林院の管理を任され、遍昭入寂後も素性は雲林院に住まい、同院は和歌・漢詩の会の催しの場として知られた。後に、大和の良因院に移った。宇多天皇の歌合にしばしば招かれ歌を詠んでいる。


※ウイキペディア フリー百科事典より


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る