親愛なるあなたへ
苦しみながら
本当は二人で死にたかったのは限りなく本音に近い。だが、日々が過ぎていく中でそれよりも上回る恐怖がひなを襲ってきた。
ひなはみくりに、私の事を忘れて、新しい恋をして欲しい。そしてまた愛して、愛されて、そして苦しんでしまっても良い。私はそれをずっと見守って、そして苦しむのだろう。と考える。
そのうち私の意識も途絶えるだろう、とひなは考える。その後脳に酸素が送られず――と言った専門的な話はもうどうでもよく、ひなが成功し、みくりが失敗すれば良い。
さぁ、さよならの時だ。頭を打ち付け気絶したみくりにバレないようにひなは涙を流した。さよなら、愛した人よ。また会えるその日まで。
おやすみなさい、良い夢を。
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