第二節
それが本当だったらどれだけ幸せだっただろうか。
私の結んだ枝はひなと同じ程の太さだったはずだが、私達は体格差と言う物を忘れてしまっていた。ひなの身体にはギリギリ耐えられた枝も私には耐えきれず、私達が意識を失った後に折れて私は九死に一生を得てしまった。死ななければならなかったのに。
気がついたら、私はベッドに横たわった状態で沢山の点滴を刺された状態だった。後から聞いた話ではここは高度治療室と呼ばれる場所らしく、私が取った行動に対しては概ね適した場所だった。それだけの大罪を私は起こした。だけど、もっと大きな罪を犯してしまった事実がある。
私は最愛の人、ひなを亡くしてしまった。正確に言えば、私だけが生き残ってしまった。一番起きてはならない事が起きてしまった。
その自殺の後二人共救急搬送され、ひなは死亡が確認され私は重症と言う事で高度治療室に入ることになった。
そこから少しして私は一般病棟に移り数日後には退院することになった。ギリギリ高校の始業式には間に合うらしくそれはそれで心を痛めることになった。
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