第6話 不意打ち



 彼氏が持ったビーズはネタ用なのか、驚いた猫の顔のビーズだった。


 目を見開いててちょっと間抜け。


「意地悪いうんだったら、もう好きって言わないよ」

「意地悪なんかじゃないって、ほらこの猫ってよくみると愛嬌あるじゃん。そこんところおまえと似てるなって、それに目が大きいところとか」

「え~」


 彼氏はその猫のビーズも使うつもりみたい。


 自分が持っているトレイに、加えていった。


 そして彼氏は言葉を続ける。


「初めて会った時、目がきれいで大きく見えてかわいい子だなって思ったんだよ」


 それを聞いた私は、彼氏の背中を叩いた。


「不意打ち、はんそく!」


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