第19話 桜花の暴走

「という訳で俺達と対バンなー」


「今日のライブで上手くいったから対バンしよってことか?」


「そういうことだー」


「なるほどな、俺のいない所でそんな重大なことが決まるなんてな」


「でも対バンには賛成だろー?」


「まあな」


りょーがサーッと行春に近づいた。


「あのさーなんか桜花がこっちをジーッと見てくるんだけどなんだろー」


小声でりょーが言った。


「俺もそれはわからん」


行春も小声で答えた。


「お兄ちゃ取られるーとか思ってるからかなー」


「いや、違うだろ」


「えーそうかー?」


2人で桜花の方をジーッと見る。


「ちょっと何見てんの!」


桜花の顔が少し赤くなった。


「「別にー」」


「ちょっと2人ともジーッと見ないでよ!」


「「…」」


「なんか言えよーーーーーーーーーーー!」


桜花はそう言うと行春の枕を2人に向かって投げつけた。


「やばいぞ、桜花が暴走を始めている」


「大変だなー今すぐ逃げるぞー」


2人はスッと立ち上がりドアを開け1階へと向かって行った。


「私もりょーくんと話したいのに、」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る