第17話 楽屋で
演奏が終わると歓声に包まれた。
りょーにとってはこんなに大きな歓声は生まれて初めてだった。
ポツンっと額の汗が滴り落ちた。
「ありがとなー」
りょーは笑顔で客席に手を振った。
「皆さんお疲れ様です。」
メンバー全員が楽屋に戻った。
クタクタになっていたりょーに萌乃はドリンクを渡した。
「ありがとなー」
ゴクゴクッ
汗が首元を伝う。
「これどうぞ。」
萌乃がタオルを渡した。
「ありがとなー」
その状況を見た陽は「何だか夫婦みたい!」と言ってニヤニヤ笑った。
「夫婦みたいじゃありません。」
萌乃はムッとした表情でそう言った。
「俺も夫婦扱いされたくないぜー」
ガチャ
「「「おつかれー」」」
まさ達が楽屋に入ってきた。
「お疲れ様です。」
「おー!まさくん達来てくれたの??嬉しい!」
陽はそう言いながらまさの肩を叩いた。
「陽さんの為ではないけど」
まさはそう言うとメガネを拭き始めた。
「相変わらず冷たいな!」
「相変わらず元気だな」
楽屋が騒がしくなってきた。
「ちょっとみんないいかー」
りょーがそう言った。
みんながりょーに目線を移す。
「今度Dロックと薔薇バラで対バンライブしようぜー」
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