第60話 休みを、作る日

先日、仕事を休んだ。

時間が過ぎても体が動かせず、着替えにすら移れなかった。朝のお薬も飲む気になれなかった。

今日は、だめだ。

一ヶ月に一、二回はあるのだ。

普通はみんな、そこを押して「だるいなあー」とか言いながら正社員の道を歩んでいくんだけれど、わたしの場合、派遣の担当と会社の人へお電話をして終わりだ。

ここでも体調不良といえば、むこうが優しければ「お大事に」と言ってもらえる。

まあ、生理二日目とかで活力がなかったり、飲んでいる薬のせいで脱力感があったり色々だと思う。

午前中は動けなかった。

雨がちょっとでもぱらつく季節なのでベランダの窓を開けてみたけれど湿気がすごく、雨音だけ堪能してから、クーラーへ移行し、そのクーラーももったいなくて消したら体が汗ベトベトで余計に体がよいじゃなくなった。

休みは休み。実際重い方なのだから、今日は職場の上手くいかない人の事とか、よくできなかった仕事の事とか、思い出さずに、それでも生きている限り念頭に置いてごろごろとベタベタと過ごし。

午後二時になって再びクーラーをつける覚悟をしてなんとかやる気を出した。

……電気代……、と思いながら。

でも今の時代朝八時からつけてないと体がきつい。緩やかな温度に設定しておいて、通学時には体に負担のかからないような温度設定が必要だと思う。

そして、真夜中。夕方もそうだが夜も絶対だ。

今は六月。良い日は窓を開けておけば風は入ってくるけれど、いくら家族とかたまって寝ていても防犯上気になる。

やはり、ぜったい稼働させた方がいい。

困ったのは、夏でも綿の長袖でシルバーカーを引くおじいちゃんおばあちゃんが暑さに慣れて、おまけに手足の末端の冷えより「現状」を受け入れている事。今年の夏も、どうかエアコン使ってください。

電気代とか設置とか工事や修理で大変な皆さん。

まあ、わたしの部屋のエアコン、ガスがどうとかで冷暖房どっちも使えないですけどね。涼しい部屋を選ばせてもらって寝てます。

ただ枕どころかよっぽど浮き浮きしているか眠いか疲れていないと旅館とか眠れない者です。

何事も堪能するのが大事。温泉とか行きたいなあ。

行く予定ないけど。

そういえば、父に一万円貸したんですよ。

普段から乗っている車のガソリン代から洗車からたまの休日の牛丼のお土産まで全てを担ってくれている父に対して、必要な時に一万円貸すのはもはや、義理人情、みたいな。

反対に母はわたしにかかった迷惑料や費用として考えれば「いいのよ!返さなくて!」という全ての先読みの思考です。

財布を握る人は恩に厚い面、身内にはキツくてやり過ごそうとするところがあります。

わたしは、低所得です。

両親もご近所もそうなのかもしれません。

あるいは月四十万とかボーナス百万とか貰っているのかもしれません。

しかし、正社員は、独特の先読みとピリピリした態度や以前、なくならないパワハラめいたものがあり、それはいいのですが。

わたしではなれない。お風呂も満足に入れないしスキルも足りない。

どの雇用が一番安定しているのか、考えながら。

昼にぐったりながらも休んでしまったので、夜考えます。

やっぱり正社員だよなあ。でも、もう年的には結婚に向かいたいし、それにしても友人たちの収入の多さがすごく心をもやもやさせるんだ。

それだけみんな業界で頑張ってきたって事なんだろうけど。

この頃の会社事情、いろいろありまして。会社で使う靴を洗濯用洗剤ぶっかけて洗いながら、早く乾けよ、と思う訳です。仕事をひと段落させてクリーニング屋さんにもお世話になったり。

統合失調症の支援の手続きとか等級とか。

知っている人は知っていると思いますが、いろいろあります。今回の窓口のお姉さんはサバサバテキパキにっこりタイプで、早く終わらせたたそうに見えてしまった自分がいます。

休む日、と決めたからには全力で休みますが、全力で平日出来ない銀行の通帳記帳とか、せっかくおろしたばっかりのズボンに醤油ラーメンのつゆこぼしてウェットティッシュでとんとんするとか、近所の猫の存在を気遣ったりとか。クーラー戦法で回復した分。役所関係や銀行周りに気持ちを向けると午後二時か三時くらいにはうごけるようになりまっせ。

まあその時は女性は諸事情あればビタミンCや鉄分取ったり、男性でも血が多いからってためらわず肉とか食べてください。

では、深夜一時です。休んでしまった日の罪悪感は今この瞬間に消しましょう。

あとは、冷房の音とナツメ電球の明るみと、タオルケットだけ。おやすみ、みなさん。

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