第2話師匠

こんばんは。流浪のエッセイ、トリス倶楽部の2話目でございます。

皆さんには何かしらの師匠はいらっしゃいますか?僕にはいろんな師匠がいます。

弓道の師匠、料理の師匠、飲酒の師匠、野菜栽培の師匠、文章の師匠等。

そこで、今回注目したいのは文章の師匠。

エッセイの書き方は、話し口調になっているが、その師匠の影響をもろに引き継いだ感じ。

その師匠とは、パチプロで作家の田山憲幸さん。

田山さんは、東大を中退してからパチプロへ。

不良高校生の僕は真面目腐って大学受験勉強をしていたが、休みの日はバイト代でパチンコを打っていた。

1日3000円しか使わない。それが良かった。かなりの確率で勝つ事が出来た。

コンビニで、パチンコ必勝ガイドなる雑誌を目にして、400円位で購入し自宅で読んだ。

パチンコ台の説明や、パチプロのある1日の収支エッセイが載っていた。

そこで、「パチプロ日記」を読んでみた。

文章が面白く、その世界観にはまった。

作者は、田山憲幸とある。

それから、月1回、田山さんの日記を読むのが習慣になった。

だが、田山さんに病魔が襲いかかる。

舌ガンだと。

後半は、パチンコより治療の日記になっていった。手術は成功し回復しパチンコを再開したのを読んでから、雑誌は買わなくなる。

パチンコから離れたからだ。

3年ぶりに、ガイドをコンビニで立ち読みし、田山さんの日記を探した。

どこにも載っていない。

雑誌の端に、田山さん逝去の文字が。

舌ガンの再発で亡くなったらしい。僕は涙が出た。

文体の師匠の田山さんが逝くなんて。

それから、20数年。文章の師匠と似た文体で活動している。

師匠の方がボキャブラリーが豊富だが。

皆さんは、どんな師匠がいますか?

天国の師匠に、乾杯。

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