第52話

 世界宗教戦争はしゆうえんをしらない。

 こんほうたる世界中の悪魔たちが劣勢になったかとおもわれたけいけんなるジブリール教徒のテロリストたちに交響したロシア西部の悪魔崇拝主義者たちが七つの大罪を象徴する『七大魔王』をしようへいした。十二枚のつばさをもち神と同等のちからをもっているとされる傲慢の罪たる大魔王『ルシファー』をへきとうとして『ヨブ記』においては神のしもべでもあった憤怒の罪である魔王『サタン』やホッブスが国家になぞらえた嫉妬の罪である魔王『リヴァイアサン』やまがまがしい二本のつのをはやした怠惰の罪である魔王『ベルフェゴール』や漆黒のいんえいふうぼうをした強欲の罪である魔王『マモン』やはえの王であり巨大なるぎんばえふうぼうをして暴食の罪である魔王『ベルゼブブ』および千状万態の野獣の合体したすがたである色欲の罪の魔王『アスモデウス』等があらわれた。七大魔王は全知全能の神ゼウスと激闘をくりひろげる。アスモデウスがゼウスの意識をもうろうとさせベルゼブブがはえの群衆にゼウスの肉体を喰らわせる。マモンがゼウスの『かげ』からゼウスの肉体にりこみ神経をこうらんさせベルフェゴールがゼウスの戦闘意欲をていげんさせる。リヴァイアサンが刃のふうをまきおこしてゼウスの肉体をきりきざみサタンがきようりようなるりよりよくでゼウスのとうをねじまげようとする。最後に大魔王ルシファーがゼウスの心臓に『神にはんぎやくしたやり』をさそうとした世界中からがいせんしてきたヴァルキリーやトールやシヴァやヴィシュヌやブラフマーがほうちやくし七大魔王と最終決戦をおこなおうとしはじめた。七大魔王とかみがみとのとうじようにまきこまれ人類は滅亡せんとしていた。

 二〇一一年九月一一日。

 世界のおわりがせまっていた。

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