第48話

 よーろつの百れいは歓喜した。

 かいれいなるカジュラホやベナレスといったヒンドゥー教の寺院を攻撃されたインドではしんのほのおうつぼつたるところがありないに『システム』によってヒンドゥー教のかみがみしようへいされた。四つのとうと四つの腕をもち虎柄の布をまとった破壊神『シヴァ』はへきれきたるせんこうをほとばしらせて各地のテロリストたちを虚無にきせしめた。破壊神シヴァとたいしよてきなる救済の神『ヴィシュヌ』はマツヤ・クールマ・ヴァラーハといった十の『アヴァターラ=化身』のふうぼうをなしてテロリズムによってまんしんそうとなった国民たちを治癒していった。シヴァやヴィシュヌとともにヒンドゥー教の三神一体を象徴する三大神の一柱である宇宙の根源『ブラフマー』は宇宙の原理をしつし宇宙の原理をろうだんできるがゆえに各地のテロリストたちの肉体を量子力学における素粒子の波動関数の拡散によって計算しつくし人間のかたちをしていたテロリストたちをうつそうたる内臓の樹木やせんかんたる肉塊の大河となしてころしていった。

 インドのそうぼうは歓天喜地した。

 世界宗教戦争は泥沼化していった。 

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