第34話

 スサノオノミコトは激怒していた。

 かみがみはみな憤怒の形相であった。

 冷徹になれ。武士道は生滅のはざなり。金城大尉の操縦でスサノオノミコトが左手をかかげて合図したことによってスサノオ以下天神は戦闘態勢にった。刹那爆撃天使ミカエルが窮極のやりかいてんさせてスサノオノミコトの心の臓をつらぬかんとしようしてきた。である。神聖なるアマテラスオオミカミのひつきよう中天の太陽によってさんらんせんしやくしていた世界がたいふうが渦巻くかたちであんたんたる漆黒の『真夜中』にひようへんしたのである。げつぱくと宵闇の神ツクヨミノミコトが能力を発動させたのだ。ツクヨミが祝詞をどくしようし世界が暗黒のつつやみに抱擁されるなかミカエルのやりの一撃は見事にスサノオの心臓をはずれ虚空をつらぬいた。ミカエルは善悪のてんびんをかかげてえんいつたる火炎をまきおこそうとする。かいわいの暗闇をしようし相手の居場所をとらえるためだ。がミカエルはおそかった。ミカエルのてんびんが魔術を発動する寸前に背後からスサノオがほうこうした。いわく「タケミカヅチよ。いかずちをおとせ」と。同時にらいていの神であるタケミカヅチがめいもうたる太平洋上に瑠璃色のらいていをおとした。一瞬だが世界がかくやくたるせんこうにそまる。そこでかいえたミカエルの左腕をスサノオノミコトのくさなぎつるぎが一刀両断した。

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