第7話

 これが『天罰』である。

 金城大尉はこくそくとする。り。りだ。やつらは新潟に『天罰』をくだそうとしている。このままでは新潟市のれいみん幾万人が犠牲となるだろう。おれの『ふるさと』がかいじんにきするだろう。それのみではない。ここで『天罰』をゆるしたらどうなるか。神國神軍大本営は物量的はいじくをさとって連合教国軍への降伏を決断するかもしれない。おそらくじゆんこうかいの日本列島はくり教国とソヴィエト教国の連合軍に分割統治されるだろう。それは『日本の死』だ。たんげいすべからざる連合教国軍のことだ。大本営以下戦争責任者は極刑にしょされることだろう。最悪の場合もかんがえられる。連合軍のろうぜきによって今上陛下までもが御自刃を強制されるかもしれない。神聖ぼうとくすべからざる慈悲深い陛下でいらっしゃる。『日本』をかろうじて生存させるために御自ら交渉材料となられるかもしれん。たしかに陛下のによれば『日本』なるものは墨守されるかもしれない。ただしその『日本』なるものはなのだ。万世一系の天皇家をだつされた『日本』など『日本』とよべるのだろうか。しゆうえんだ。

 歴史のしゆうえんだ。 

 日本の歴史はそこでおわってしまうのだ。

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