潰したくなるもの
「めんどくさい」
「めんどくせぇ」
「うん、めんどい」
「おまえらなぁ」
「先生~もう帰りたい!」
「おまえらなぁ、文化祭ってのは準備が一番楽しいんだぞ」
今日から文化祭準備に入っている。
文化祭、それは、ある人には勇気を出す瞬間、あるいは準備を共にした仲間と思いの限り楽しむ瞬間、あるいは準備からなにまで手を抜いて早く過ぎてほしいと思う瞬間。いろいろな思いが交差する瞬間。かくゆう俺は、めんどい派閥だ。
手を抜くと、手を抜くな、頑張ろうとすると、茶化されるか邪魔と言われる。めんどくさい。お前らは一体どっちなんだよ!同じ人間は一人としていないだぁ?正義面は飽き飽きだ。
ある人がその場からいなくなると、その人の陰口を発している。その状態がいつもの教室よりもあるような気がする。
しかし、なにもやっていないというのは、この先のクラス生活に響いてくることはわかっている。
そう、学園祭にもぼっちの必勝法があるんだよ。
「あ、そういえば部活入ってたわ、クラスのほう手伝えないかも~」
みんな唖然としてたよ、こいつぼっちじゃなかったんだ!見直したぜ!ってな。
「ちょーっとこっち来てね~」
「そうそう、そういう惨めな回想は読者にいらないんだよ~」
「逆に俺たちへのフラストレーションが溜まってくから、いらない」
くっっみんな!
「はぁこういうのもいらないと思うんだけど」
しょうがないやつだと笑ってくれた。
全力で楽しむために、今だけは過去を忘れて目の前の仲間とやってやろうと決意した。
ヘタレであり、こじらせている。それが俺である。
過去を引っ張り出して、今やらない理由を作っている。それは、未来の自分に返ってくる。あの時、ああすればよかったという後悔の念である。
さんざん言われたくない人に言われてきたため、半ばこいつらの言う通りになんてならない!という精神のもとやってきた。でも、逆にああゆう人にならないために、潰せる後悔は潰しておこう。
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