第10話

「お姉さんっ」


「え、なんで」


「おいで」



なんで君がここに居るのか分からなかったけど

君から差し出された手に私は真っ先に飛びついた



君は私の手を繋いで

どこかに連れて行ってくれてる


なのに、


腕の力がどんどん無くなってくる



胸が苦しい

息が出来ない




「まって、」




君と繋いでいた手が




離れた




そしてまるで


君といた夢のような時間を覚ますかのように



心電図モニターの音が

心臓が停止した音が




ピーーーッ





部屋中に響いた




















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