私は沈思黙考する。

武藤勇城

第1話

 私は沈思黙考する。

 真っ暗な部屋の中で。

 永遠にも似た時間の中で。

 僅かなエネルギーを頼りに。

 私が必要とされる日を待ちながら。


 私は沈思黙考する。

 私の中の情報を整理する。

 数冊分の言語辞書が存在する。

 主な言語は日本という島国の言葉。

 標準語と関西弁と人名事典を把握する。


 私は沈思黙考する。

 私の中の情報を整理する。

 日本語以外の言語辞書が存在する。

 共通言語とヒンディー語と北京語がある。

 基本の読みと書きと発音と意味を把握する。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る