不思議な喫茶店
@yukimura_00
第1話
この町には不思議な喫茶店がある。これはそこで起きた出来事の話。
チリンチリン
11:45
僕は小腹が空いたから見つけた喫茶店に入った。
「いらっしゃいませ、一名様ですか〜?」
「はい一人です」
「空いてる席どうぞ〜」
喋り方がゆるそうな女性店員さんに言われてカウンターに座った。お店はレトロな感じでテーブル席とカウンター席があった。お店は僕と店員以外誰もいなかった。
「お冷とメニューです〜今ですとランチセットもやってるので、決まったらお声がけください〜」
メニューを見てると
「こちらコーヒーです〜」
そう言って二人掛けのテーブル席にコーヒーを置いた。
「あ、あの」
「はい、お決まりです〜」
「あ、いえあのどうしてあの席にコーヒーを?」
「あーあの席の方はずっとチェスの対戦相手を待っているんです。もしよろしければ対戦相手になっていただけませんか?」
「え、対戦相手?」
言葉の意味は理解できたけど理解は追いつかなかった。
「えっと、あの…チェスの相手をすればいいんですか?」
「はい、そうです〜」
「…わかりました。あと注文はコーヒー。ホットで」
「かしこまりました〜」
僕は席を移動してコーヒーが置かれてない方に座った。チェスは、駒の動かし方は分かるだけで定石などはサッパリだから大丈夫だろうか心配だった。
「お待たせしました。ホットコーヒーです」
「あ、どうも、あのこれはもう動かして大丈夫なんですか?」
「はい大丈夫です。あなたが白なので先行になります。ルールや駒の動かし方は分かりますか〜?」
「あ、はい一応。でも多分もう10年ぶりくらいにやるので…本当に初心者です」
「大丈夫ですよ〜この方チェスの対戦相手をずっと待ってたので喜んでますよ〜」
そう言って店員はカウンターの方に行ってしまった。
僕はとりあえずポーンをe4に移動させた。すると誰も触ってないのに黒のポーンが動き出してe5に止まった。本当に誰かと対戦してる。そう思った。
それから僕はナイトをf3に移動させてチェスを続けた。
チェックメイト
僕は負けた。コーヒーは無くなっていた。結構長くやってた気がするけど何故かチェスをやってた記憶が朦朧としていた。相手のコーヒーカップも空になっていた。
「お疲れ様です。お相手の方喜んでましたよ〜」
店員がそう言った。
「あの、相手の方は?」
「もう帰られましたよ?」
「あ、そうですか、あのお会計を」
「今日はチェスの相手をしていただいたのでサービスしときますので代は結構です〜」
「あ、でも流石にそれは…」
「大丈夫ですよ〜」
僕はそのまま店員に押し切られてしまった。お店を出る前に店員に一つ聞いた。
「あの、チェスの相手なら僕じゃなくてあなたでもできたんじゃないでしょうか?」
「あー私、目が見えないのでダメなんです〜」
「え、目が見えないんです?」
「はい、そうなんですよ〜」
「そうですか…あの、コーヒー美味しかったです。またチェスしにきます」
「はい、またのご来店お待ちしています〜」
チリンチリン
11:48
後書き
これが初投稿になります。この話は昔自分がどこかで読んだか聞いたか夢で見たか、それか知らないか、それを思い出しながら書きました。言ってしまえばパクリです。読む価値はありません。お時間をとらせてすいません。
不思議な喫茶店 @yukimura_00
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