043 日々の成長

 風呂から上がって部屋に戻ったが、どうやら女性陣はまだ戻っていないようだ。

 娯楽と呼べるものがほとんどないこちらの世界で、なにかと時間があればステータスを見てしまう。それに、流石にレベルも上がっているだろうし、スキルポイントの割り振りもしてしまおう。


「ステータスオープン」


名前:タツヤ・イエイリ

年齢:25

種族:人間・男性

職業:冒険者・剣士

レベル:11

HP:420/420

MP:81/81

攻撃力:46(+15)

防御力:41(+27)

素早さ:34

魔法力:30

精神力:38

器用さ:42

アクティブスキル:剣技(小) 盾技(小)

パッシブスキル:鑑定(中) 言語の加護(下) 即死耐性(小) 身体強化(中) 盾適性(小) 魔力把握(中) 挑発(微) 料理(序)

装備品スキル:鑑定阻害(真)

ユニークスキル:マイホーム

称号:転移者

装備:犬狼の片手剣、補強された丸盾、混紡糸の平民服、簡素な革の脛当て、旅人のブーツ、隠蔽の腕輪

スキルポイント5

ホームポイント70


 気付けばレベルも11まで上がって、ステータスはかなり伸びたと思う。スキルポイントもいっぱいあったし、身体強化や魔力把握を重点的に強化しつつ、剣技と盾技もランクアップさせた。まだ実戦では使っていないが、マリーがこの前やっていたアッパースラストも使えるはず。ある程度、的が大きい方が使いやすい技だろうから、タイミングを見計らって使っていこう。

 挑発スキルも手に入れたけど、この先どれだけタンクとしての役割を求められるか分からないからランクアップは急がない。料理も正直、ここでやっていることなんてほぼ無きに等しいものだし、こっちも急がなくていいかな。

 願わくば剣適性がそろそろ欲しい。短剣から持ち替えたとはいえ、そろそろ習得してもいいのではって思ってしまう。なお、マリーが言うには一つ目の適性を得てから二つ目までは若干時間を要するらしい。なるほどなぁ。


「戻りましたぁ」

「いいお湯だったわ」


 そうこうしているうちにマリーとセフィリアが戻ってきた。じゃあ、ちょっくら鑑定結果を見せながら今後の話をしようかな。


名前:マリー

年齢:16

種族:人間・女性

職業:冒険者・剣士

Lv:11

HP:365/365

MP:50/50

攻撃力:36(+15)

防御力:22(+12)

素早さ:37

魔法力:32

精神力:31

器用さ:41

アクティブスキル:剣術(下)

パッシブスキル:商才(小) 交渉(下) 回避(序) 投擲(微) 解体(下) 片手剣適性(下)

装備:鉄の長剣、簡素な革の胸当て(女性用)、簡素な革の籠手、簡素な革のサンダル


 片手剣適性がランクアップしたおかげか、剣の攻撃力補正が3に増えている。その影響もあってか武器攻撃力だけなら俺と同等の値を出している。

 それでもマリーのステータスが全体的に控えめなのは……むしろマリーが普通で、俺の成長速度が速いのだろうか。転移者の称号は成長を底上げする、みたいなことをフレッサのギルマスも言っていたし。

 最近のマリーはセフィリアに影響されてか火魔術の練習を始めてるっけ。魔力把握を育てている俺も、ちょっとずつ水魔術の練習をしているが。はて、どっちが先にスキルとして覚醒することやら。

 そんな俺とマリーにとって魔術の師匠でもあるセフィリアは――。


名前:セフィリア

年齢:48

種族:ハーフエルフ

職業:冒険者・風術士

レベル:22

HP:521/521

MP:555/555

攻撃力:46(+10)

防御力:60(+33)

素早さ:58

魔法力:90(+25)

精神力:82(+15)

器用さ:66

アクティブスキル:風魔術(中) 短弓術(下) 短杖術(序)

パッシブスキル:風耐性(下) 毒耐性(小) 歌唱(微) 詠唱短縮(下) 回避(序) 健脚(序)

装備:ヴェオ樫の短弓、ヴェオ樫の短杖、魔風花染めの服、簡素な矢筒付ベルト、大角鹿革のブーツ、魔晶石の指輪、精霊樹のタリスマン


 セフィリアには回避と健脚のスキルが増えていた。健脚はよく歩く冒険者が覚醒するスキルで、歩行時の疲労をかすかに軽減できるらしい。


「明日はクイックリザード探しを継続しつつ、余力があればそのままルーセイド方面に歩を進めよう。ルーセイドでは塩コショウを売却して、防具を更新しよう」

「それがいいわね。レックスもマリーも今の防具じゃそろそろ心もとないんじゃない?」

「そうですね。もう少しいい防具にしてもいい頃なのかもしれません」


 盾は買い替えたばかりだし、鎧や籠手、脛当てあたりを刷新するのもいいだろう。それに、マリーは足元の防御をもう少し固めたいもんな。

 その後、しばらく雑談してから眠りについた。明日からはまた戦闘の連続になるだろうから、休めるときにはゆっくり休もう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る