第12話 反省会:パーティー戦の戦い方
初ダンジョン探索を行った翌日の日曜日、朝からクランメンバーが新宿支部に集合していた。
今日の主な活動は、昨日の探索の換金、スキルについて、反省会である。
その前に、俺は過去の探索で手に入れて使っていなかったショルダー型マジックバックを3人にプレゼントした。
「昨日は俺がアイテムとかを回収したけど、今度からは3人でやってみな」
「は、はい!」
美咲の返事しか聞こえず、他の2人をみると、マジックバックを嬉しそうに眺めていた。
「あ、あの!マジックバックって高いですよね?いいんでしょうか?」
「いいよ。俺も使うことないし、みんなにプレゼントだ」
「あ、ありがとうございます!」
美咲は特にお金に困っている。マジックバックの有無はお金に直結するだけに嬉そうだ。
「はい、みんな。会議室いくよー」
いつまでも支部のロビーにいては目立つ。ただでさえ、女性が冒険者支部にいること自体珍しいのだ。
会議室に入り、しばらくすると奏もやってきた。
「昨日はお疲れ様。初ダンジョンどうだった?」
奏はみんなにはなしかける。
3人とも緊張したようだが、終わってみれば楽しかったそうだ。
ダンジョン探索を続けるには恐怖心よりも好奇心が高い方が良いとされている。
しかし、命が関わっていることも事実であり、ダンジョン探索に慣れるC級がダンジョン内で死亡する確率が高いというデータがある。
回復ポーション等も存在するが、数に限りがある。
光魔法の『ヒール』が一般的な回復法であり、大人気スキルだ。
しばらく談笑した後、換金を行ったが、魔石2個では雀の涙だ。
その後、昨日撮った戦闘の様子をみんなで見る。
特にパーティー戦で重要な事は、前衛と中衛の突撃タイミングである。
特に友美は分身しているので、魔物を惑わせることもできる。
美咲は付与のタイミングを考え、付与される時間の把握を徹底する。
穂乃果の変身は、今の所活躍する場面がない。レベルが上がると、魔物に変身したり、対人戦においては、相手のパーティーメンバーに変身したり、活躍の幅が広がる。
今後に期待して、今は槍の基礎訓練を行うことをメインとした。
そういう初歩的な部分から教えていき、後は繰り返し経験を積むのみとなる。
スキルの恩恵があるLv.5までしばらく1、2階層で経験を積みながら、3階層以降も潜れるようになりたい。
奏も来月から、パーティーに参加できるようなので、楽しみである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます