◀◀ 9/15

一緒に帰りませ         際の席を借りて

んかと、そう誘         、夜になるまで

ってきたのは先         の移ろいをずっ

生の方だ。車の         と眺めているだ

前照灯が落日を         けだ。眺めるほ

早廻ししながら         ど綺麗ですかな

、狗尾草を照明         んて、彼はつま

している。沈黙         らないことを云

が白紙に換算さ         う。ネオンや高

れて、目前で堆         層ビル群だけが

積した高さの分         絶景ってわけじ

だけ自他の潜思         ゃないだろう。

を剥がして不可         バス停に着く頃

弁別にするよう         には、彼が断続

だった。校内の         的に織りだす学

人影は疾うに疎         術的な話題に食

らで、その場景         傷してきた。思

を埋め合わせる         いつきで、車輪

ようにして彼が         の下のNGC2

口を開く。夕方         632が藁の音

になるといつも         で轍を鳴らす様

空き教室を探し         の作り話をする

だして、何をし         。案の定、虚言

ているんですか         や妄想を厭う彼

って。別に何も         は反応に窮して

していない。窓         眉根を寄せた。



        バスでは離れて れていくだろう

        座った。あえて か。海でも高塔 

        ではなく偶然に でもいい。どこ                                     

        その二席しか空 だって、誰も追            

        席がなかったか いつけないなら

        らだ。停留所が 僕の好きにでき

        幾つも後方へ遠 るはずだから。

        ざかる。降車ボ どうしてそれが

        タンを押してブ 、出来なかった

        ザーが鳴り渡る のだろう。降り

        、その一瞬に夢 ましょうと差し

        想した。彼が僕 延べられた手を

        の席を通り越し 、撥ね除けられ

        て先に降りるの なかった。彼が

        を待つ、待って 僕の手裏を補う

        いるふりをする ように取る、様

        。然し僕は降車 子を傍観する。

        することなく僕 僕以上に彼が、

        を乗せたままで 普段とは明白に

        バスは走り出す 異なる行動をと

        のだ。自室から ったせいで、他

        学校の最寄りま 人事にしか思え

        での道を外れた ない。何故そん

        ことはないけれ な真似をしたか

        ど、窓外の景色 ?何が違和にな

        は非現実的だろ っていたとして

        うと予感できる も、瑕疵は野放

        。このまま降り 図に流動する。

        ないならいっそ 場違いな喝采を

        、終点まで。ど 煮詰めた耳鳴が

        んな僻地へ運ば 引き抜けない。



        降車後は体温を

        重量として掛け

        るように手を引

        かれるがまま歩

        いた。彼は何も

        訊かない。それ

        でもこれは純然

        たる否定で、牽

        制だった。桜葉

        に圍われた帰り

        道、早歩きにも

        、わざとらしく

        緩慢にもなるわ

        けでもない歩速

        で、函の中にあ

        る生活が近づい

        てくる。葩卉の

        明りが杳い。こ

        んなものは、い

        らない。幾度も

        空想した逃避行

        は、空中で踊り

        かけた躰を擁き

        とめてもらうた

        めじゃない。水

        の深さへ沈む足

        を引き止めても

        らうためじゃな

        い。これから当

        てもなく続けて


        いけるかもしれ

        ない日常は、自

        分がいないとし

        て周辺がどう変

        化して、何一つ

        変わらないかを

        思い描いた心中

        よりずっと暗闇

        だった。瞬間で

        も、無限遠でも

        、形骸になどな

        りたくない。何

        も変わりたくな

        い、だから認め

        てほしかった。

        諦めたことを赦

        されたかった。

        これ以上は、も

        ういい。一息で

        振り切ってしま

        うことだってで

        きたのにそれす

        ら躊躇われて、

        きざはしから逆

        戻しにする。一

        指ずつ、関節は

        段々に解かれて

        手のひらが空い

        ていく。剥落が

        塔を改作する。

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