第41話 劉琨
砦に響く
笛を降ろした男は、夕陽を眺めて呟いた。
「
この男こそが、華北最後の刺史となった
王浚に謀反の意思があるのは知っていたのでそこに同情の気持ちはないが、残る刺史が自分だけという事実には背筋がひやりとさせられる。
その時、背後から進み出る者があった。
劉琨の懐刀、将軍の
「劉琨様。石勒の領内で、
丁零族は
「これは
「ははっ!必ずや、
頼もしい返事に劉琨は満足したが、彼の答えにあった
この年、蝗が大量に発生し、中華全土の農作物を食い荒らしていた。
またぞろ人が人を食い合うような悲惨な事態が、そこかしこで起きているに違いなかった。
しかし、自然の災いと違って、人間による災いは取り除くことが出来る。
劉琨の脳裏に、共に天下を救おうと誓い合った親友、
「
劉琨は決意を新たにし、十万の兵をついに発するのであった。
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