My poem

うずも

或る少年達と忍び寄る影

或る少年は頼りになるはずもない壁に、崩れるような形でそこに身を潜めていた


また或る少年は絶望に苛まれるが如く頭をあげようとせず、微かな身震いだけが感じ取れた


別の或る少年は白色を失った瞳でこちらを眺めている


向かい側にいる少年は、動かない少女を庇いながらこちら側を威嚇している




その暗く淀んだ空間に、私は鋼の烏のうめき声が響き渡るのを、己の身をもって体感した

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My poem うずも @Uz_Mo

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