第11話
「うわあぁぁぁあああっ!!」
すえのぼうはまだ泣いていました
鬼の体は雲に届くほど大きいのです
そのなかでも、すえのぼうは一番大きい
でも、気持ちは一番小さい
「ちょ、ちょっと、すえのぼう……?」
いたずら子ざるのキー太もさすがに心配になってきました
ハチたちはもう、あきれて追ってきていません
「うわあぁぁぁあああっ!!」
大きくて、でも小さなすえのぼう
泣き続けるばかりで何も見ていない、聞こえていない
すそ野はもうすぐそこ
そこは人間の広場なのに!
山崩れのようにどこまでも転がり落ちて
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