第19話 ちょっと買うのが恥ずかしい時
小鳥あるみのレジ対応の日常です。
えっちな本を購入する時はどうするのがいいか問題。
今だと電子書籍で購入する方がぶっちギリで多いですね。
紙派の場合は、お客様とレジ担当の書店員が異性間にありがちな難題です。
裏返しにしてみる、
同性の書店員のレジに並ぶ、
店頭での購入は諦めて通販にする、
一番多かったのは、普通の本でサンドするという手法です。
書店員からすると、えっちな本をどんな人が購入していても気にしていません。
本は、本。
ご購入いただき、ありがとうございますの精神のみです。
恥ずかしそうに、少年漫画や雑誌の間にそっと忍ばせたえっちな本。
キュンポイントが高いです。
あるみの書店では成人指定作品は取り扱いしていないので、えっちな本といえどそれは普通な本と同義です。
隠そうとすればするほど目立ってしまう…
成人指定作品の扉をあけると、一般書店で販売しているえっち作品はかすみます。
表紙に黄色い楕円のマークがある作品は、やっぱり凄い。
電子書籍もサイトによってエロスの取り扱いの強弱があります。
本当にどこまでも突き抜けたい場合は、しかるべきサイトでの購入がおすすめです。
電子書籍で働いていた時のデータですが、男性向けのえっちな本は女性も結構読んでいます。
というか、男女比ってほぼ変わらなかったです。
少年誌や青年誌の作品でも男性客が多いわけではないです。
女性誌レーベルは、若干女性客に偏っていますが男性客にもそこそこ購入されています。
電子書籍のいいところは、性差を気にすることなく作品をぞんぶんに買える点だと思います。
いい作品は、みんなが楽しめばよいのです!
店頭だと男性向け作品のコーナーに女性客がいても特になんとも思いません。
逆だと、ちょっと、少し、どうしても、目立っちゃうところがあります。
POPもピンクやオレンジが多く華やかな女性レーベルコーナーに、仕事帰りと思われる中年男性のお客様が佇んでいました。
髪もびっちり決めていて、高級そうなスーツに革靴。
少女マンガの棚を、じーーーっと見つめています。
これは、困っているのかもしれない。
「いらっしゃいませ、何かお探しですか」
声かけすると、お客様は
「娘が欲しがっている本を探していて。ただ、こんなに多いと探せなくて。
検索したらこの辺りと出たんですが…」
検索機の紙を見せてもらうと、有名な百人一首かるたが題材の作品名が。
「こちらです。」
平台の一角をご案内します。
「ありがとう、こんなにたくさんあるのに見つけられなくて申し訳ない」
いいんですよ!
娘さんのために、お買い上げありがとうございます!!!
作品名だけで多くの本棚で見つけるのは、難しいものですから。
色んな人がひしめく書店、好きです。
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