第3話 おめでとう、講堂の領主

 あー、今日、この。そうです、その名前で予約取ってあるはずです。


 その会に参加します、荒川といいます。荒川、麻衣です。


 私が予約を取ったと伝えたのは、銀河系、地球、茨城県は大子町にある廃校である。


 うちの高校だって、2つも講堂があるんだし、同窓会本部に言って借りられなかったの?


 そう聞いたところ。


 いくら緊急事態宣言だと言っても、東京大学受験のときのあのなんだっけ?東大紛争ってやつ?あの時みたいに受験が延期するってことはないっぽいし?結局のところ、在校生のために授業だったり、特別授業をするって考えると、あそこの2つの講堂使えないって話よ。


 わたしは言った。


 おめでとう。講堂の領主。


 わたしはこう聞いた。


 また、その話?諦めてなかったんだー。

 あなたがマクベスやるなんて、難しい話よ。


 わたしは今、まるで悪いことの前触れのように、「彼女」の言葉を思い出す。もうすでにこの世にいない「彼女」を。

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せーのっ。 荒川 麻衣 @arakawamai

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