子羊たちは眠らない 第二章 子羊の目覚め

KKモントレイユ

第0話 プロローグ 瑞葉

 渋谷の街で朝まで時間が過ぎるのも忘れて友達と話していた。小さい頃から、この街は遊び慣れていた。小学校の頃から学年を問わず人気があり、中学、高校と男子学生から注目を浴び続け、自分は結構イケていると思っていた。

 そして、おそらく、それほどの勘違いではなかったと鹿島瑞葉かしまみずはは自負していた。大学で演劇部に入って憧れの先輩である小咲恵人こさきけいとを追い続けた。

 しかし、彼の隣には演劇部員全員が憧れの眼差まなざししを向ける美しく気高けだか中澤慈代なかざわやすよがいた。一年生の瑞葉にとって慈代はあまりにも大きい存在だった。

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