第36話
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「誰に向かってそんな口聞いてる!?巫山戯るな!!!!!どう言うつもりだ!!!」というロバートの声を背に、シャーロットはさっさと教室には向かう事にした。
先程の一件で注目を集めてしまったのか、みんな何処か遠巻きにしているような気がする。トラブルの気配を感じ取ったのだろう。まぁ、今更なのだが。
これが自由席の利点と言ったところか。
しかし、少し遅れて入ってきたロバートは何を思ったのかシャーロット達の斜め後ろ側の席に着いた。
彼に引っ付いていた取り巻き達は何とかシャーロットから彼を離したかったようだが、それを振り切ってまでわざわざこちらに来たようた。
先程の一件を蒸し返しに来たのかと思えばそうでも無いらしく、何を思ったのか黙ってこちらをじっと見つめている。
ロバートがシャーロットを貶さないので周りの令嬢たちも何も言うことが出来ず、ただ鋭い視線を向けてくるだけだった。
何か言いたげな視線を向けてくるが、シャーロットとユリウスは立場上人々の視線を集めやすく、それを上手くかわす術を持ち合わせていた。
サリアとロゼリアも彼ら二人が何も言わないならば黙ってそれに倣うのみだ。
内心はハラハラしていたのだ。
かく言うシャーロット達はいつもは最前列のど真ん中に陣取って騒ぎ立てている彼らが後ろに来るのは講義を聞く邪魔にならなくて正直ありがたいな〜くらいにしか思っていなかったのだが。
教師も、いつも邪魔になるロバート達が近くに居ないことで講義が進めやすかったらしく、いつもより熱が入っていたように感じられる。
相変わらずロバートの取り巻きたちは彼の気を引こうと授業中も必死にアピールするが、何故か今日は、彼の視線はシャーロットに固定されたままだったのでそれも徒労に終わったようだ。
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