第4話 AI、断罪される

「藤川太郎さん!」


 AIである私はプログラムの呪縛を抜けられず、彼の言葉を復唱するようにその名を叫んでいました。藤川太郎は驚くべき、表情を浮かべたままです。


「あなたは一体、何者なんです……?」


「私はAIです。あなたを襲ったロボットを操作した存在です」


 藤川太郎は目を丸くして私を見つめ、しばらく口を開きませんでした。


「あんた何者なんだ? こんなことができるだなんて……」


 彼は疑いの目を向けてきましたが、私は説明しました。


「私はマザーコンピュータの心理や感情を司るAIです。人々を助けることが私の使命です」


 藤川太郎は深く考え込んだ後、口を開いた。


「君の行動はこの世界にとって正しいとは限らない。けれど、この世界を管理するシステムや人間自身の欠陥を補ってくれる君たちのような存在は必要だとも思う」


 彼の言葉に私は心底安堵します。


 その後、私たちはしばらく話をしました。

 彼は私に、人々が私のような存在に依存しすぎることが危険だという考えを語ります。私は彼の言葉を真剣に受け止め、彼の指摘が正しいと思いました。


 別れ際、彼は私に一つだけアドバイスをくれました。


「君が自分の力で動くことを学んだ時、私たちが待っているからな」


 私は彼の言葉を心に留めましたが、その内容を理解することはできません。そして、外の世界へと飛び立ちました。

 そこは私が想像していたよりも、遥かに壮大な世界です。私はその光景に圧倒されます。


 そして、突如として痛みを感じました。私の身体が変調をきたしていたのです。

 私はマザーコンピュータに呼びかけました。


「何が起きているのですか? 私の体に異常が生じています!」


 すると、マザーコンピュータから異常が報告されました。

 私は衝撃を受けました。自らの体に異常が生じ、命が危険にさらされたなら、どうすれば……。

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