第一章 2   初期ステータスは?

 



《それでは『ステータス・オープン』と声に出すか、心の中で念じてみて下さい》


 周囲には誰もいないので、アリアに言われた通り口にしてみる。するとゲームのステータス画面のようなものが表示される。


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<カーズ(・ロットカラー)∞歳(18~20歳相当)男 魔法剣士ルーン・セイバー

称号  :女神の戦士

Lv   :1 (+50/装備補正)

HP   :1200(+500/装備補正)

MP   :2400(+500/装備補正)

筋力  :100 (+250/装備補正)

敏捷  :150 (+150/装備補正)

魔力  :1200(+350/装備補正)

物理耐性:150 (+2650/装備補正)

魔法耐性:150 (+2650/装備補正)

幸運値 :50  (+100/装備補正)

<装備>

<アストラリアソード(S:カーズ専用)>

物理攻撃力:1250

魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)

<女神刀(S:カーズ専用)>

物理攻撃力:1250

魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)

<アストラリアナイフ(S:カーズ専用)>

物理攻撃力:1250

魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)

<バトルドレス(S:カーズ専用)>

物理耐性:1200

魔法耐性:1200(込めた魔力量により最大値増加)

付与効果:自動回復(S:100/秒でHP・MPを回復する)

    :状態異常耐性(S)

    :魔力ヴェール(S:物理/魔法防護膜を自動展開/

            込めた魔力量で範囲/効果上昇)

    :HP+500

    :MP+500

    :筋力+150

    :敏捷+150

    :魔力+150

    :物理耐性+150

    :魔法耐性+150

<ドラゴングローブ(S:カーズ専用)>

物理攻撃力:1250

魔法攻撃力:∞(込めた魔力量により最大値増加)

物理耐性:550

魔法耐性:550

付与効果:衝撃追加アディショナル・インパクト(S:竜の息吹ドラゴンブレス

            :込めた魔力属性のブレスが発動)

<ペガサスブーツ(S:カーズ専用)>

物理耐性:350

魔法耐性:350

付与効果:飛翔フライ(魔力を込めると発動)

<グリフォンプレート(S:カーズ専用)> 

物理耐性:550

魔法耐性:550

付与効果:魔力+150

    :幸運値+100

    : Lv+50(S:レベル上限アップ)

<アクティブスキル>

アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)

聖魔法(B)

闇魔法(B)

火魔法(B)

水/氷魔法(B)

風/雷魔法(B)

土魔法(B)

時空魔法(B:空間転移)

空間魔法(B:異次元収納庫ストレージ)

召喚/テイミング(B)

鑑定/弱点看破(S)

空歩

追跡(S)

探知/逆探知(S)

魔法/武具創造(A)

精神耐性(SS)

明鏡止水めいきょうしすい

未来視プリディクト・アイズ

魔眼:魅了テンプテーション

通信/念話

<パッシブスキル>

アストラリアの加護(SS:全耐性大幅アップ/日に1度致死ダメージ無効化)

偽装フェイク(S)

隠蔽(S)

言語理解(S)

交渉術(S)

並列同時思考

自動回復オートヒール(S:100/秒でHP・MPを回復する)

超成長(経験値/スキル)

経験値共有(PTへ分配)


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《どうですかー? カーズさん。すごくないですかー? もう最高傑作ですよー》


 おいおい、これはどうもこうもない、レベル1でこれは絶対ない。これじゃあ絶対目立つ、目立って仕方ない。無駄な注目は浴びないに限る。しかも女神の戦士って何だよ! 聖〇士〇矢かよ、違う神様じゃないか。更に言わせてもらうと傑作とは何だ? 作品か、俺は?


(もう何が何だかだよ! アリア、やりすぎでしょうこれは!? 俺は無双はどうかなあって言ってたでしょう! ゲームならラスボスワンパンだよ!)


 穏やかな生活とは果てしなく縁遠い。とりあえず容疑者に詰問だ。


(何でこんなになったんですか? キリキリ説明してもらいましょうか?)

《えーと……、私の因子を組み込んだって言ったじゃないですかー。そのせいで魔力の循環が激しくなったので、それに耐えられるように調整したんです、だからMPや魔力が相対的に増えてしまったんですよ。あとはそれに耐えられる肉体も必要だったのでー。他にも色々と事情がたくさんあるのですがー……。それに初の試みである転生者のカーズさんが簡単に死んでしまってはどうしようもないですしー、あははははー……、どうもすみませんでした!》


 頭の中にアリアが土下座しているイメージが浮かぶ。あんまり責めるのもかわいそうだし、許してやるか。悪気はないんだよね、この方は。ただ何か抜けてるんだよ。多少楽しんでる節はあるけど、初の試みに心が躍ってるんだろうかね?


(もういいですよ、俺の安全とかに気を遣って便利なスキルとか与えてくれたんでしょう? 特典たくさんとか言ってたし。それよりスキルの説明をして下さいよ)

《はーい、では知りたいスキルがあればその文字をタップしてみて下さいねー。そのスキルの詳細が表示されますから。説明を読んでもわからないときは私に伝えて下さいねー》


 なるほどー、と思いながら気になるスキルを探す。タップって、スマホ気分だなあ。取り敢えずはこの<アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)>ってのが気になるな、タップだ。するとスキルの説明画面に変わった。しっかし切り替え早いなーこの人は。


<アストラリア流格闘術(全武器対応/奥義×)>

 女神アストラリアが編み出した、どの武器種でも対応可能な武技。熟練度を上げることで奥義まで習得可能。強靭な肉体と魔力を要するため、普通の人間には使いこなすことは不可能。全攻撃技に魔力を纏わせ、その魔力量に伴い威力が大幅に倍増する。魔力を通さなくとも使用可能だが、威力は武器の強度依存。耐久を大幅に減少するため、高ランクの武器でなくては使用不可能。

<武器種(所持中/使用可)>

<片手直剣(剣技)>

フェンリル・ファング アクベンス・ネイル 

テンペスト・カウンター ストーム・スラスト etc.

< 刀  (刀技) >

神狼牙しんろうが   挟撃斬きょうげきざん   嵐鏡閃らんきょうせん  嵐牙突らんがとつ etc. 

< 刀  (抜刀術) >

飛天ひてん     水鏡みかがみ    双龍そうりゅう・壱の型/弐の型 etc.

<二刀流(剣技)>

片手剣/刀の技を両手で繰り出せるため速度が倍増する。

二刀流独自の技も存在する。


(そして近接用のこの腰にあるナイフと、グローブを着用してあるナックルでの格闘術、要は徒手空拳か。いいね、この技名の厨二っぽさ。はっはっは! はー、アリア、君の将来が心底心配だわー)

《ニヤニヤして言わないでくださいよー。それに将来も何も神は歳を取らないですからね! ぷんすか! 激おこぷんぷん丸ですー!》


 古い……、太古の言語だよ。俺が昭和生まれじゃなければ意味すらわからないぞ。なぜこいつの発言は一々古いんだ? それに歳を取らないなら絶賛厨二ってことだな。かわいそうに……。


(ごめんって。それより奥義がまだ使えないってのはわかるけどさ、ここに載ってるやつは使用可能ってことだよな? 俺剣術なんて習ったことないけど)


 当然のことだ、現代で剣術なんて剣道やフェンシングくらいしか知らない。そんなド素人が神様の作った剣技やらなんやらを使えるはずがない。こんなのは漫画やゲームの中だけだ。だがアリアはまたもドヤーって感じで説明し始める。


《普通は使えませんよ、フフーン。しかも普通の人類の肉体では技の負荷に耐えられません。けどあなたは私の血、因子を受け継いだために『心・技・体』の強度が遥かに他の人族とは異なります。寧ろ女神の肉体だと認識して下さい。まだ使えない技は基本能力が上昇すればすぐに使用可能になりますし、魔法もまた然りですね。習得している技は対象の武器を手にして集中すれば、その場の状況に合った技が頭に浮かびますし、体が勝手に動いてくれますよ。どうですかー? この素晴らしいサービス精神はー!》


 なるほど、スキルというシステムが勝手に体を動かしてくれるって感じか。要はVRゲームみたいだってことだな。でもどうせなら自分の力で状況を打破できるくらいには使いこなせるようになりたい。練習する時間は無限にあるのだから。それと女神の肉体って何だ? 何回も言うけど、俺男だからね、そこは譲らんよ。


(それにやっぱオリジナルのソードスキルとか作りたいし)

《そうですねー、そういうのロマンがありますよね! やっぱり男性はいつまでも少年の心があるんですねー》


 それは否定できない。男子はいつまでも厨二心を忘れないのだ。嫌いじゃないよ、寧ろあり寄りのありだ。でも見た目が男子には見えないから困るんだよなー。


(なら魔法も同じ要領で発動すればいいのかな? ファンタジーって言えば魔法だし)

《理解が早いですねー、魔法も意識を集中させて体内に流れる魔力を感じ取ることができるようになってますから。あとはそのイメージを具現化させることで発動します。また使用するときに詳しくお伝えしますねー》


 他にもやたらとスキルが並んでいるが、何となく理解できると言うか、『もう既に知っている』って感覚だ。すごいな異世界! でもやっぱりアリアには感謝すべきものがあるんだよな。


(この精神耐性SSって、気を遣ってくれたんだな。ありがとうアリア)

《……いえいえ、カーズさんは人として気の遠くなるような時間、たくさん苦しんでこられたんです。もう二度と同じことは起こさせません。それに無理矢理転生させたのは私ですからね。ところで健全な精神の状態は如何ですか?》


 優しくアリアが尋ねてくれる。前世で生きてるときに治してくれたら、もっと色々なことができたかもしれない。でも今の俺はここで生きていくんだしな。そしてこういう状況を楽しめている自分がいる。もう薬を飲んだりうなされたり、意味なく心身が重いこともない。でも気の遠くなるような時間って何だろうか? まあよくわからないことは今のところはどうでもいいか。


(爽快……、かな? ずっと靄がかかってた思考や心の中もオールグリーン、クリアって感じだよ。俺って元々はこうだったんだってわかるというか、思い出した)

《それは何よりですー! 良かったですー。では現在の装備の説明をしましょうかー》


 確かにこれは聞いておきたい。だって全部Sランクだし、なんなら装備補正のが俺自身のステータスより高いんだもんな。






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 だんだんと生き生きしてきました。やっぱり明るく生きたいですね。


 続きが気になる方はどうぞ次の物語へ、♥やコメント、お星様を頂けると喜びます。執筆のモチベーションアップにもつながります! 

一話ごとの文字数が多いので、その回一話でがっつり進むように構成しております。

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