【ラノベ】友野詳はどこへ行った?【敬称略で済みません】

あんどこいぢ

話題のコラム「『ライトノベル』とは何か?」

「『ライトノベル』とは何か?」といういま話題のコラムがあります。名興文庫というたぶん小さな出版社のHPにアップされたコラムです。

 そのコラムが炎上状態になってしまっているようなのですが、執筆された方が続けてアップした反応への反応的コラム(=「『ライトノベル』の未来とは」)によると、「しかし期待は裏切られました。コラムを真面目に読まず、感情論にのみ終始するツイートを多く見ました。『ライトノベル』を本当に愛しているというのなら、どうして感情論で相手を説き伏せようとするのでしょうか? 本当は愛していないのではないかと疑いたくなります」といった状況になってしまっているようで、もしそれが本当なら、私も残念だとしか言いようがありません。

 しかし私の関心はライトノベル(以下ラノベと略)を巡ってのそうした状況の真偽、正不正の判定にはなく、ここ最近まったくべつの文脈で引っかかっていた、あるラノベ作家に関する疑問にあります。

 それがつまりタイトルにも掲げた、友野詳はどこへ行った? という疑問なのです。

 要するに私はその作家に関し、あの先生、もう少し話題にされてもいいはずなのに、と感じているわけです。

 というわけでこの文書はまさに感情論で、またたぶん「コラムとして成立している作品」とは見做されないものになってしまっていると思うので、あのコラム、「『ライトノベル』とは何か?」を引き合いにだしたことは、あちら様からすればフリーライダー的(=只乗り的)行為にも観えることでしょう。とはいえその問題のコラム、「公表して一番驚いたのは、『この執筆者は『ライトノベル』が嫌いなのだ』という論調です。あれだけ歴史を調べてちゃんとコラムにまとめた人間を『ライトノベル』嫌いと読むとは、ずいぶんな読解力があったものです」という状況にもなってしまっているようなので、そうすると友野詳、やはり当該コラムによるラノベ史からも落とされてしまっているのでは? という問題意識から、同コラムを読んでみることにしました。

 そしてみなまでは言いませんが……。

 もっとも私、その友野詳のファンというわけではありません。

 代表シリーズ『ルナル・サーガ』の正編だけはなんとか読了しましたが、外伝、ジェネーレーション、また日本編(いわゆる西洋中世風ファンタジー外伝の定番ですよね?)ということになるだろうカルシファード侯国に関する諸作品などは未読のもののほうが多く、もう一つの主要シリーズ、『ファイブリアシリーズ』も第二シリーズ『ティルト・ワールド』前半で挫折、さらにこの著者、のちに中国の『封神演義』に材を取った東洋風ファンタジーもものしているのですが、そちらに関しては一切手も触れていないといった状態です。

 それでもやはりこれだけは言っておきたい! という、義憤とまでは言えないのですが、なんとも言ないモヤモヤした気持ちがあるわけです。

 あのひと一時期、グループSNEの次代の担い手だったのでは?

 ラノベの総本山、角川スニーカー関連のメディア群のメインコンテンツ制作者となるべき逸材だったのでは?

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