6月22日(水)

今日は午後にセミナーがある。授業を受けたらそのまま彼女と合流してセミナーに参加するため、家を出る前に昨日メモをとったノートを鞄に入れ、身だしなみを確認して大学に向かった。驚いたことは、見た目に気を遣っていると多くの人に話しかけられるということだ。「おはよう」「なんか雰囲気変わったね」という彼、彼女らの何気ない一言で僕の心は浮き足立った。しかし大学にいる女子には靡かない。僕の心は完全に彼女の虜だからだ。同輩達の物珍しい視線を受けながら、僕はずっと今日のセミナーでする彼女との会話のシミュレーションをしていた。

そんなこんなであっという間にセミナーの時間になった。彼女とセミナーの会場に移動している時に昨日の予習の話をした。「偉すぎる!実は私も、この分野の知識があまりないから予習とまではいかないかもしれないけれど、少し本を読んで勉強してきたの」と彼女は言った。彼女と同じことを昨日していたと思うと僕の心は天にも昇りそうだった。

セミナーでは初めて手を挙げ発言をした。彼女は壇上で嬉しそうな顔をしていた。僕は普段の僕では考えられないほどハキハキと、そしてスムーズに自分の意見を言うことができた。最後にちらっとみた時の彼女の表情は忘れられない。最高の1日だった。次回のセミナーへの参加費を忘れずに振り込んで帰路についた。


6/25(土)分セミナー代 ¥5,500ー

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