第5話 イギリスへ出発

遂に僕はイギリスに行く日が来た。めんどくさそうで行きたくないが約束してしまった手前準備をしてキーウの中にある国際空港にやって来た。家からの送迎は断ったが僕の為に王室のプライベートジェットがやって来ていた。家から送迎されると極秘事項を破る事になる。それに基地の場所を伝えることはできない為だ。僕らの基地はなるべく衛星でも見つけられないように森の中でカモフラージュされている。その為かなり見つけるのは困難だ。ここに入隊以来11年住んでいる僕でさえ外に出た時に戻るのに少し迷うことがあるくらいだから。





飛行機の中で女王陛下の側近が待っていた。側近中の側近だ。僕が女王陛下に会う時にいつも女王陛下の隣にいた。どうやら女王陛下は僕が来ることが楽しみで仕方ないらしい。おそらく僕があまりにも行かなすぎたせいだろう。僕にとって凄くめんどくさかったからな。僕はウクライナ語が母語だったが英語、フランス語、ロシア語、日本語は普通に話せる。それにスペイン語も日常会話程度ならどうにかなる。だから多くの国でどうにかなる。これは特殊部隊の隊員として重要な事だ。そして僕は飛行機によってイギリスに連れて行かれた。これが人生で6回目の訪問だ。幼い頃に両親と1回行ったのと叔父と1回行ったのだけだ。そして高校の卒業の後に1人でいった。女王陛下にはイギリスに残るように説得されたが断った。両親と最初に行った時には僕の曾祖母と曾祖父にあった。それが唯一僕が会った時だった。その後は危篤とこいて駆けつけたが間に合わなくて葬儀に出ただけだ。そして王子の称号を特定としてもらっていた。本来は女系で王家の血を引く僕には称号は継承されないが王位継承権が第6位でかつ僕と同世代の王家の人間はいなくて他の家系例えば僕の叔父から後継者が出るのはかなり絶望的だったからだそうだ。まあ僕は幼かったし記憶はない。ただイギリスはかなりストレスが出る所だというのは覚えている。後大統領は僕がリモートで爵位を貰ったと勘違いしているが僕は高校卒業と同時にイギリスに行ってケンブリッジ公爵となった。僕はイギリスにいる間ずっと王族としてひいては次期国王として注目され続けていた。叔父は結婚しておらず女王陛下の娘は結婚はしていたがすでに70近くだったはずだが子供はいなかった。そして僕は内気で注目を受けるのが辛かった。それが僕をイギリスの上流階級がよく行く名門オックスフォード大学やケンブリッジ大学ではなくそのままウクライナ国防大学校へ進ませた原因だ。叔父や陛下は僕にこの二つの学校ひいてはその前のパブリックスクールに行くことを勧めたが僕は全て断ってウクライナの軍人になった。ただ僕は一様任官するにあたってイギリス軍の基礎的な訓練は国防大学校の夏休みなどの長期休暇の時にイギリスに戻って受けていた。それ以降は自動で昇進などをしていた。







僕は思考に耽った後、読書をした。その後腕立て伏せなどの簡単な筋トレをしていたら女王陛下の側近に注意された。普通飛行機の中でそんな事はしないらしい。ただ僕は仕方ないと思う。僕の身体を鈍らせることは任務にも支障を出すのだから。それは命の危険も高くなるという事だ。そう言ったらせめて地上でやってくれと言われたから僕は止めた。そしてしばらくしたら到着だと伝えられた。僕は飛行機を降りると王室の迎えと記者がいた。記者は僕が此処11年間ウクライナの何処にいるかをずっと探し回っていたが遂に見つけられなかったみたいだ。まあ逆に見つけられたらやばいが。本当に記者はうざい。記者達から質問が投げ掛けられるが僕はスルーした。そしてそのまま車に乗った。記者達は車に乗るまでずっと追いかけて来た。本当に彼らは怖い。車はバッキンガム宮殿に向かっていった。女王陛下に11年間も帰らない事を怒られそうで本当に怖い。















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