第499話 07/07 ㈯ バカとは、縁を切る
朝
午前六時半、目覚ましの音に起こされる。体が重い。昨晩の疲れがまだ残っている。ベッドから這い出して、紅茶を入れる。香りが少しだけ気持ちを楽にしてくれる。今日は鍼の予約がある。少し早めに家を出た。
鍼灸院に到着し、眼精疲労のツボを刺激してもらう。針が入る瞬間、ズーンとした感覚が全身を駆け抜ける。効いている。確実に。しばらくしてから針を抜いてもらい、再び家路につく。帰宅後、ベッドに倒れ込み、再び眠りに落ちる。
昼
時計を見ると、12時半。遅い朝食を取る代わりに少しだけカレーを口にする。スパイスの香りが食欲をそそる。それから、部屋の片づけをすこしした。午後三時五十分、ヘルパーさんが到着する。彼女が手際よく掃除を進めていくれた。私は、彼女と話して、笑いを取った。私は、他人を笑わせるのが結構うまいのだ。大阪人ということもあるが。
夕方
五時に家を出て、石橋阪大前に向かう。今日は元々カノとデートすると嘘をついて出てきた。なぜならば、Y氏とは先週も居酒屋行ったからねー。母がなんでY氏とまた居酒屋行くのって突っ込んでくるわけ。どうでもいいじゃんと思うんだけど、母にとっては、それが許されんのだね。なんでか知らんけど。俺はY氏が好きなんだよ。同じ、武道の経験歴もあるし、なにより博識。
目的地に到着すると、すでにY氏が待っていた。今日も特に安くて美味しいと評判の
夜
食事の後、カラオケに行った。Y氏は本当に歌がうまい。彼の歌声には心に突き刺さる何かがある。感動する。
そうそう、家を出る前に、母親のラインを覗き見てしまった。弟が私のことを「自己中心的で他人のことを考えていない」と書いていた。怒りが込み上げてくる。私は、仕事で時には失神しそうになりながら頑張っている。そして、フラフラになりながら、帰りに駅のデパートで食材を買い(魚は、例えば養殖ならあるが、良いかとかいちいち母にお伺いを電話で取りながら)、帰宅して時には母の夕食を手伝って介護しているのに、何が「自己中心的」じゃ!
俺は、母親のことを考えてギリギリのところでやっているぞ!お前なんか何も両親の介護なんて何もしていないじゃないか。しかも、俺は精神障害者二級というハンディを背負っているんだぞ。薬で体が辛いんだ!お前なんか、コネで入った会社でのうのうとサラリーマン生活送っているくせに!何様のつもりだ!これくらい書いてやらないと気がすまない。
終わりに
もう、あのバカとは縁を切る。それが一番いい。自分の人生を生きるためには、無駄なストレスは避けるべきだ。夜空を見上げ、深呼吸する。新しい一日の始まりを待ち望みながら、家路についた。
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