第125話 07/03 ㈪ 言わなきゃ分かんないじゃん

 早朝四時頃ガレージの近くでごとっという音がした。すぐにピンときた。誰かがゴミ箱の蓋を外しなと。気が弱いので、夜明けを待って見に行った。やはり蓋は外されており一挙に恐怖の波が押し寄せてきた。蓋を外したのはゴミをカラスに漁らせるという嫌がらせだが、また、戻って来て蓋を外されたらたまらんので玄関に取り込んだ。八時半までにゴミを出していたら清掃車が持って行ってくれるので、八時に再度出した。ゴミ箱の底を見てみると、私が先週食べた飴の包み袋や昆布などが落ちており、コイツはゴミ袋の内容物も漁っている事が分かった。次の燃えるゴミの日は木曜日なのだが、気持ち悪いのでもう朝まで玄関でスタンバイさせようと思う。


 それでまた寝たのだが、まずミスター・ビッグの歌手エリック・マーティンが夢に出てきて、実は俺は歌手になる前は軍隊にいて、しかも情報部員として世界中を渡り歩いたと言う。へー、と思っていると、彼の自宅の屋上にあるプールサイドで行われているミニ・パーティーへ招かれた。そこには、ベースのビリ―・シーハンもいた。私は、パーティーに長居しすぎて終電を逃したので、彼の家のゲスト・ルームに泊めてくれと言ったのだが答えはノーで、じゃあ、リビングのソファは?と聞いたらコレもノーであった。そこからワープしてブルース・ミュージシャンのウィリー・ジェイの部屋にいた。彼は何か小さいものに細かいペインティングを施していた。そこにボズ・スキャッグスまで現れた。ウィリーとボズは医療の問題を話していた。


 午後一時半起き。すぐにスーパーへ買い物に。大根とスイカ。大根は安いね。コロナに負けるな免疫力UPとも書かれていた。これからは、毎日大根だ。自販でコーヒーのブラックと書店の灰皿エリアでタバコ。吸ってる時に書店の奥さんとあいさつ。帰宅してドラムの練習一時間。短く感じた。今週の木曜日に教室だから焦る。その後、午後三時半ごろに階段に手すりをつけるので大工さんが来て、またあいさつを。次いでPythonやったが、ドラムで疲れていたせいかあまり集中できず30分くらい。すぐに切り替えてドクダミ草を引いた。30分で腰が限界となりまた汗だくで、シャワーへ。夕食。ニュース7を見て、今度はクローズドアップ現代を見ていたら、北朝鮮ハッカーが日本の暗号資産を去年890億円盗んだと。このカネを軍事費にあてているらしい。ただ、例えばメルカリの時価総額が数年前1200億円だから、めちゃくちゃ大きくはないと感じられるが、私にとっては当たり前だが大金だ。


 今ちょうど桜子さんと暗号資産の話をしていたところで、SNSで釣る、私の場合インスタで知り合ったわけだが、彼女の話はとどの詰まるところ投資チームが作っているデータをもらう代わりに収益が出れば12.5%払えというものであった。それで私は、そんなデータは自分で作ると断った。それ以後、彼女からのラインはない。知り合いの女の子からライン。彼女は今コロナにかかっている。また、脳出血後の後遺症で高次機能障害があり、精神科に通っている。薬も飲んでおり、精神障害者にもなるんか?と聞くとそうだと言う。彼女は今年お父さんと大アメリカ旅行をやってきたのだが、精神障害者は海外旅行保険に入れないよ、知ってた?自殺したりするから、と教えてあげたら、「入る時言わんかったら分らんやろ」と返してきた。どうなんだろう。私は、アメリカの旅行代理店で働いていた時、お客さんが車にはねられて、集中治療室に入って一週間で400万円かかったのも知っているし、その後意識不明のまま日本へチャーター便で帰国した時に1000万かかったのも知っている。ただ、無制限の保険に入っていたので自己負担はゼロ。ここまで行くと保険会社は調査すると思うのだが、まあ、自分は大丈夫やろと能天気に考えている人だね彼女は。



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