高額伝票とメッセンジャー
千錯万綜5
1人また1人と姿を現すチンピラ達。人数は片手の指では足りないが両手ほどは居ない。
────
来るのを待っていた、これが目的で単身あちこち飲み歩いていたのだ。うっすら気にしたらしい
だとしたら、逆にこいつら、
「で、お前らどこのグループなわけ」
チンピラ達を眺めて訊ねる
なんだこいつら、答えたくないのか?それとも
大組織ではないとわかり
この方が都合がいいかも知れない。一枚岩のグループは生き残りが復讐に来る可能性があるが、寄せ集めの人間であれば心配は不要。組織としての面倒なプライドや
「とにかく、遠慮なくブッ殺しても
言いながら胸の前に手を掲げ、上に向けた
キンッ、と小さく金属音がし、男は
その場の誰もが状況の理解が追い付かず固まった。コンマ数秒、しかしそれは、‘命取り’と呼ぶには充分過ぎる時間だった。
次の瞬間にはもう
竹の下敷きになった数人は未だ抜けだせずにゴロゴロと足元を転がっていたので、
男が避けようと体勢を低くするも、その時には既に眼前に
「よぉ」
ラフな挨拶と共に
あと2人。手応えないな。
残るはへたり込む男と、路地の向こうへ逃げて行く男。
ん?当たったか?わかんねぇな、全弾撃ってみるか…あっ、倒れた、当たってたっぽい。ラッキー。
変に感心しつつ、倒れた男が起き上がらない事を確認すると
「テメェは誰とも組んでねぇな。だろ?」
「なん、で」
「わかったのかって?俺が何年【
言うが早いか、
「お前さ、言いふらして回れや。‘【
といってもこの男達は店を壊していないにもかかわらず全員
男は首を縦に振る。だが、復唱してみと
「おい、ちゃんとやんねーと手が
指が全部無くなって真ん丸になるということと解釈した男は、噛み噛みではあるが
これで恐らく【
脚を引きずって帰っていく
それからパイプに火を付け、
物音の消えた路地裏。九龍に流れる夜風は、なぜか、
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