第二十一話
僕が案内を客室にされた時、教国の紋章が入った鎧をつけた騎士らしきものが入って来た。恐らく神聖騎士だ。何か焦っている様子だった。そして司祭に何か耳打ちしていた。司祭は驚いて固まってしまっていた。
「司祭殿如何された?」
「神の加護持ち様、実は魔物のスタンピードが起きたらしく」
「そうか。僕が倒そうか」
「それは恐れ多い事にござります。どうか安全な所でごゆるりと。何かあったら神が怒られ、神罰が降りますから」
「これは僕の判断だ。」
「しかし」
「司祭様、大変です。魔物が迫っていて多数の怪我人が。多くのものが大怪我で薬では治らないでしょう。治癒魔法がなければ」
「其方も知っているであろう。神の使徒様しか治癒魔法が使えない事を」
「すみません。ただの希望です。」
僕は会話を聞いていて王族として人々を助けなければという気持ちになったが面倒な事に巻き込まれたくないのでリンガリア王国の超上層部と王族の専属医の間で秘匿されている僕は治癒魔法が使えるという事実を言わなかった。僕の兄上を始めとする人間は僕が特別だから治癒魔法が使えるというだけで神の使徒だと信じていないのだ。僕にとってはありがたい事だ。面倒ごとには関わりたくない。まあ神の加護持ちも現在世界に僕も含めて5人しかいないのだが。1人は聖女で確か現在25歳で神託を授かって教会に行ったら加護をもらったそうだ。そして1人はハイム王国の子爵令嬢で確か魔力で暴走を起こしかけたから止めるために教会に行ったら加護を授かった現在14歳の少女でもう1人は現教皇でもう1人が誰か僕は覚えていない。このハイム王国の子爵令嬢は僕の妃にと前に教皇が建国祭で我が国に訪れた時に言っていたのを僕は覚えている。まあ明確に拒否したが。めんどくさそうな匂いしかしなかったし。まあそれはいいとして魔物を倒さなければ。
「やっぱり僕が行きます」
「神の加護持ち様どうかお考え直しを」
「いや決めたものはそうだ。リクト、行こう」
「ああ」
僕とリクトは神殿を走って出た。僕は神竜王のシンを召喚した。そして2人でその上に乗って戦場に向かった。下で市民が騒いでいるのが見えたが命優先なので無視した。ただリクトが後ろで文句を言っていた。
「殿下なんでこんな事になる。この龍大きいし早いし怖いんだけれど。後俺このこと聞いたことがないな。後で説明しろよ」
「それはすまん。戦いが終わったら説明する」
そうしているうちに戦場に着いた。下は無惨な死体が転がっていた。僕は余りの酷さに吐き気が出て来た。
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