第37話
1月2日、手土産を持って本郷医院の裏の本郷神雄先生宅に行った。
待っていたと、歓迎して家に入れてくれた。
一人暮らしに住みやすそうな家だった、
台所とリビングが一緒の部屋のテーブルに向かいあって座った。
「素敵な家ですね」
と僕が言うと、
「まだ2年くらいしか建ててから経っていない。全て設計士さんに頼んだよ」
「僕もゆくゆくは、こう言う家に住みたいな」
「住み心地はいいよ」
先生が、笑いながら言った。
僕は、曾祖父がいつも世話になっているお礼を言い軽く挨拶してから、
「先生の元で働きたいと思います。半人前ですが、宜しくお願い致します」
と、僕が言うと
「ありがとう、なんと返事がくれるのかドキドキしてたよ」
「そう言って頂き、こちらこそありがとうございます」
「いつ頃から来てくれる?」
「今、勤めている先生に相談したところ5月くらいまでは居て欲しいと言われました」
「じゃ、6月からきて欲しい、宜しくな」
「はい」
「実家に住むのか?部屋を借りるのか?どうするんだ」
「今、誰も住んでいないので実家から通うつもりです」
「ああ、親御さん達は曾祖父の家で生活してるな」
「両親にも一応言ってあります」
「半年は長いけど、来てくれるんだから仕方ないな」
「僕の都合に合わせて頂き、ありがとうございます」
「何も畏まるな、普通でいい」
と、先生は言ってくれるが、僕は緊張していた。
「はい」と、僕が言うと笑ってくれた。
僕は、言う事は言えたので、5月下旬頃に挨拶にきますと言って曾祖父の家に帰った。
両親と曾祖父に6月から本郷医院で働く事を伝えた。
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