9話

見た目と味のギャップがエベレストと死海のような振れ幅がある紅茶を飲んでいると、

ふとドアをノックする音が聞こえてきた。

ジェノさんが素早くドアの前に立ち開けるとそこに居たのはレッドだった。

「やぁ!あーそーびーにーきーたーぞー!」

満面の笑みで答えるレッドに真顔の俺という第三者からしたら少しシュールな絵面になった。

「ん?何飲んでるの?」

俺の隣へ勢いよく座ってきた。

「ジェノさんが入れてくれた紅茶を」

「あらま」

そう言うとレッドが俺の耳元に近づき囁くように言った。

「ジェノってあんまり料理得意じゃないんだよね……

だからこれから料理作る時は君が止めた方がい、そのうちマグマ食べることになるよ。」

マグマ!?

「そうだ!君ちょっと付き合ってよ。」

そう言い俺の手を強く引き教会の外へと連れ出す。

「どうしたんですか?」

面倒くさそうにそう問いかけるとあることを聞いてきた。

「君……えっと…本永光輝くんか!

それで光輝くんはジェノと二人暮らしになったのかい?」

「まぁ、無名さんからそう言われて……」

「無名も中々すごいこというなぁ。

ちょっと話題かわるんだけど、光輝くん

黒に会ったでしょ。」

黒という名前を出されて一瞬冷や汗をかいた

「会いましたが……」

「黒にはジェノと暮らしてること、言わない方がいいよ。」

「何故ですか?」

「実は黒ってね……ジェノのこと好きなんだよ……!」

「え!?」

結構クールというか物事に無関心な感じがしたためてっきり好きな人とかいないものだと思っていた。

ん?まてよ?

結構不味くないか?

「つまり…一緒に暮らしてることがバレたら、君……多分バラバラにされると思うから忠告しに来たんだよ。」

ガチの冷や汗が止まらない中、レッドはそんな俺を見てほくそ笑んでいた。

まるで楽しんでるように

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