ダスティンホフマンになれなかったよ
進藤 進
第1話 唄の中では
主人公は素敵で。
いつも、一歩、踏み出しています。
彼女の目の前で。
両手を広げて。
何だかなぁ・・・。
カッケー!
って、言われてみたい。
言われてみたいんですよぉ。
こんな、僕でも。
モブキャラですら、なれない。
地味な、僕だけど。
それが。
ある日。
思い出の名映画、百選で。
偶然、見つけた古い映画。
「卒業」
青春映画の古典。
父さんが大好きだった映画。
父さんに貰ったCD。
大塚博堂のベスト盤。
その中に。
あった曲です。
「ダスティンホフマンになれなかったよ」
よく、分からなかったけど。
何故か、心に染みました。
奪い取るほどの恋なんて、できる筈も無い。
僕も、そう、思います。
だから、染みるのです。
動こうとして。
動けない。
目線は合っているのに。
告白する勇気が無くて。
何で?
どうして?
チャライ、アイツが彼女を作って。
マジメな僕が・・・。
いやいや。
それは、言い訳。
単に。
ヘタレなだけなのです。
でもでも・・・。
それでも。
踏み出せる勇気が無いヘタレな男子が。
置き去りにされるのが。
いや、だなぁ・・・。
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