第3話
「息子があんな事を、していたなんて…」
「母さん。だから、誤解だって」
まだ、誤解は解けていなかったようだ。
「マイ様。お食事です」
「美味しそー!ほら、食べな」
母親はティルの作る料理が好きで、ティルが作った料理を食べれば、どんな嫌な事も忘れてしまう。
しかも、楽しみも忘れてしまう時がある。
それは、食事した後でも、続く時がある。
(どうだ…?)
ドキドキしながら、母がご飯に手をつけるのを見る。
美味しそうな顔をして一言。
「あの事は忘れる事は無いでしょう」
母はこの事を一生忘れなかった。
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