第38話 pixivさんで面白いサービスをやっていた。

【コンビニであなたの作品を販売してみませんか?】「FANBOXプリント」正式リリース!


 だそうだ。ちょっと変わった「電子出版」ビジネスだなと思う。


「FANBOXプリント」とは、「全国のコンビニ約3万2千店舗(ローソン、ファミリーマート、ミニストップ)に設置のマルチコピー機にて、クリエイターがコンテンツを販売できるサービス」とのこと。


 ふーん。なぜかわざわざプリントアウトして販売するというスタイルになっている。これはあれかな? コミックスのような画像を伴う作品形態を想定しているのだろうか。


 pixivさんいわく:


「FANBOXプリントでは、クリエイターのコンテンツがプリントされると、印刷代金の一部がクリエイターに還元され、創作活動の支援につながります。⁠イラスト、マンガ、小説、写真など、幅広いコンテンツを販売いただくことができます。」


 やはりイラストなどの画像中心ではあるが、「小説」も想定範囲には入っている。同人誌的な感じで販売しているイメージかな?


 そもそも「FANBOX」って何なのよ? (そもそもpixiv自体使ったことがないけど……💧)


 pixivさんいわく:


「FANBOXは、支援者からの継続的な支援でクリエイターを支えるファンコミュニティです。ファンから毎月支援金をもらい、創作の裏話を支援者だけに公開したり特典を提供することができます。」

「定期的な創作資金を集められる」「本当に応援してくれる人だけに伝えられる」「より関係の強いファンを集めることができる」


 ということらしい。なるほど。


「カクヨム」でいうと「サポータープログラム/ギフト」の仕組みに似ている感じ? YouTubeなら「メンバーシップ」とかいうやつなんでしょうな。有料会員制か。


 わかりやすいっちゃわかりやすい。ファンがいる作家にとっては密なコミュニティを形成して、定期収入を得る確実な方法なんでしょうな。


 もう少しサイトを掘ると、このサービスの特徴が見えてきます。


 pixivさんいわく:


「FANBOXは毎月支援者に作品を公開するサービスではありません。あなたへの支援金は、あなたの限定作品の対価ではなく、あなたの成長や活躍に対する支援です。」

 

 =毎月必ず新作をリリースしなければいけないという義務はない。


「FANBOXは、コンテンツの販売ではなく創作を応援するサービスです。 また、投稿内容の販売を行いたい場合、BOOTHの利用をご検討ください。」


 =言ってみれば「クリエイター対パトロン」という関係性ですな。ふむ。


 FANBOXのユーザー数は約1200万人。クリエイター数は約23万人。450万件の投稿数を誇っているそうだ。投稿というのはコミュニケーションのやり取りのことかな? ユーザー数1200万人はなかなかのボリュームと言える。(そのうちどれだけが小説読者かという課題はあるにせよ)


 その上でプリントサービスでは「印刷代」をファンからいただいて、そこからクリエイターが分配金(通常30%)を頂くというわけか。やっぱり「画像」をメインとしたサービスなんだろう。


 ちなみに、印刷料金は:


 ・ブロマイド(L判): 300円、ブロマイド(2L判): 500円

 ・普通紙(A4): 300円、光沢紙(A4): 500円


 ブロマイドかぁ。(プロマイドともいう?) こうなると「写真/イラスト」メインがありありと想像される。

 文章のアウトプットとしてはA4×1ページで300円は高すぎるもんなぁ。手書き色紙とかならありかな? 「だって人間だもの」的な。


 ちなみに、「投稿内容の販売を行いたい場合、BOOTHの利用をご検討ください。」と言われたので、BOOTHというサービスもチラ見してきた。


 運営さんいわく:


「BOOTHはクリエイターの想いがこもった創作物が集まるマーケットプレイスです。誰でもかんたんに作品の販売と購入ができます。」


 ということだそうな。ジャンル(?)的なグルーピングとしては、「漫画 / イラスト / 小説」「グッズ / ファッション / アクセサリー」「音楽 / 音声作品 / ASMR」「ゲーム / 3Dモデル / ソフトウェア」「写真 / 映像作品」「ぬいぐるみ / ドール / コスプレ」という例示があった。多岐にわたっているね。


 今回は「小説・その他書籍」というカテゴリをのぞいてみた。


 ダウンロード商品の点数は約12万点。小説やエッセイもあれば、技術書なども売られていますな。値段も様々。3千円を超える強気な値付けの商品もある。


 公募に挑戦し続けてもまったく目が出ない。でもコアなファンは食いついてくれている。そんな作者の場合は、こういうコミュニティ型のサービスで収益化を目指す道もありそうだ。

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