第54話 狩猟再開
◇◇◇◇◇
翌日、モンスター狩りを再開。
昨日の分を取り返すべく、朝早くからゲートイン。
昨日は大変な1日だった。
あれから、夢咲さん、早乙女さんと3人で食事をしたが、あまり事情を知らない早乙女さんが騒いで大変だった。
食事は外ですると目に付くので、夢咲さんが家で作ってくれた。
手料理なんて久しぶりだったので感動した。
早乙女さんもあまり料理は得意では無いらしく、その美味しさに感動してたな。
で、誘拐されたことを訴えると言って聞かない早乙女さんを夢咲さんと2人で説得してやめさせたんだけど、確かにどうすれば良かったのかわからない。
ただ、あの会社の裏社会との繋がりを知ってしまった以上、もう関わらないほうがいい。
俺は自分でどうにでもするが、2人には危険すぎる。
夢咲さんも同じ考えだったので、判断が間違っていないと信じよう。
バタフライとの関係はこれで終了のはずだ。
夢咲さんと早乙女さんは、いろいろあったので、今日は休暇にする予定とか……。
さて、俺の方は、今日もいつも通り販売所に寄って、もう一振りのショートソードを購入。
配布品と同じもので一番安い武器なのに、結構するよなぁ。
順調に稼ぎ始めたとは言え、今の懐具合からすると結構痛い出費。
まあ、仕方ないよな。装備は大事!
これで完全二刀流(配布品仕様)になった龍太郎は、狩場に向かって走って行く!
さあ、1日の始まりだ。
今日もがんばるぜ!おー!
◇◇◇◇◇
本日、最初の狩場に到着。
まずはポコポコヘッドゴリラ。
戦いの前にポコポコと頭を叩く変な大型のゴリラ型モンスター。
なぜ、頭を叩くのか不明だが必ずやる。
なので、頭のてっぺんが禿げている。
禿げたのか、元から禿げてるのかは不明。
動きは遅いが腕力が強く、その一撃は岩をも砕く。昔なら絶対に無理ゲー。
さあ、まずはスキルの確認だ。
ポコポコヘッドゴリラのスキルは〈応援〉。
何じゃそりゃ!?
全く意味が分からん。
てっきり、怪力とか剛腕とかをイメージしてたので、応援って言われても、何のことやらさっぱりなんだけど!
とにかく、龍次郎さん!やっておしまい!
タッチ&衝撃波プリーズ!
まず、龍次郎さん、一体を討伐!
機械音、カモン!
〈ピピプピプ……他者の超能を確認!〉
〈超能【
はいはい!登録よ!
〈ピピプピプ……超能【応援】を登録しました!〉
〈ピピプピプ……超能【応援】の解放に成功しました。〉
〈ピピプピプ……超能王の効果により超能【応援】を最適化します。〉
〈ピピプピプ……超能【応援】は超能【
なるほど。鼓舞ゲッチュ!
ふむふむ。そういうことですか!
バフ系スキルだったみたい。
ただ、他者へのバフ付与だな。
ソロだと使えないやつだ。
あいつら、たぶん頭ポコポコして他のやつにバフかけてるんじゃ無いかな?
不明だった頭ポコポコも意味があったんだな。まあ、俺にしか分からないだろうけど。
ほんじゃ、一応効果確認しておくか!
俺ってソロだけど、ソロじゃ無いから。
龍次郎に鼓舞っと!
そして、龍次郎から俺にも鼓舞!
よっしゃ!行くぜ!怪盗少年!
もう、こいつらも余裕だな。
俺らもだいぶ強くなってる気がする。
龍次郎の体術と龍太郎の二刀流で、バタバタと薙ぎ倒して行く。
ポコポコヘッドは敵にあらず。
美味しい雑魚キャラじゃ。
ちょっと前の俺だったら、絶対に倒せてないよな。
たぶん、ランバードよりも厄介なモンスターのはずだから。
順調に成長してるぞ!
スキルのおかげだけど……。
鼓舞をかけることによって、身体能力全般が激上がりしている感覚を肌で感じていた。
またまた、いいスキルゲッチュしちゃった!
龍太郎は、大量のモンスターコアを剥ぎ取った後、次に狩場に向かっていった。
◇◇◇◇◇
本日第2の狩場は、ホワイトラ。
全身が白い大型の虎型モンスター。
ポコポコヘッドゴリラと同様、今までよりは若干レベルが上がるが、今なら大丈夫だと思ってここに来た。
こいつは、口から正体不明の何か衝撃波のようなものを吐くのが厄介なモンスター。
たぶん、これもスキルなんだろう。
到着してみると、なんと先約がいるぞ!
狩場が被ることはあまりないのだが、仕方がない。
せっかく来たので、少し様子を見ようと思って、遠くから俯瞰で見ていたが、あまり状況は良くないように見えるな。
やはり、ホワイトラくらいになると普通は手こずるよなぁ。
先に狩りをしていたのは、4人のパーティ。
たぶん、全員女性と思われる。
意外と女性のみのパーティは少なくない。
むしろ、一般的には男女混合のパーティの方が少ないかもしれない。
今までの状況はわからないが、手こずっている間にホワイトラが増えていったという感じだろうか?
結構な数のホワイトラを相手に苦戦している模様。
明らかに劣勢なんだけど、これって大丈夫なのかなぁ。
俺としては、先約がいる時点で用件を済ませて早くここを立ち去りたいところだ。
先約がいる場合は、他のパーティは参加しないのがマナーって聞いたことがある。
絡まない方がいいよね?
というわけで、影武者龍次郎に行かせて、タッチ&ゴー作戦にしますか?
うん。そうしよう!
龍太郎:「龍次郎!頼むぞ!」
龍次郎:「オーケー!行ってくる。」
龍次郎がダッシュ!ダッシュ!
もう、すごいスピードが出る。
俊速と鼓舞の効果でレベル2とは思えないくらい速く走ることができる。
風を感じるぜ!
はい、邪魔をしないようにタッチ!
さて、ホワイトラのスキルは何かな?
よし。機械音が来た!
〈ピピプピプ……他者の超能を確認!〉
〈超能【
ふーん。虎砲っていうのか。あれ。
もちろん!登録よ!
〈ピピプピプ……超能【虎砲】を登録しました!〉
〈ピピプピプ……超能【虎砲】の解放に成功しました。〉
〈ピピプピプ……超能王の効果により超能【虎砲】を最適化します。〉
〈ピピプピプ……超能【虎砲】は超能【衝撃波】へと進化しました。〉
おー!ダブったぞ!
〈ピピプピプ……超能【衝撃波】が重複したため合成しました。
超能【衝撃波】は超能【衝撃砲】へと再進化しました。〉
やった!合成再進化のパターン!
合成されるの好き!
一応、スキル確認だな!
ステータスボード!
【個体情報】天堂龍太郎 20歳 人間族
【個体強度】レベル2
【固有超能】超能王
【解放超能】覇気・洗脳・収納箱・衝撃砲・重力操作・分身体・並列思考・隠密・鼓舞・宙歩・俯瞰・俊速・浄化・旋回斬
【登録超能】豪運・召喚・封印・超会心・回復波・流星弾・炎斬刃・瞬間移動・火玉・水玉・風玉・土玉
よしよし!順調だぜ!いい感じ!
龍次郎は、そのまま待機して狩りの様子見。
龍太郎は、離れた場所で新スキルの衝撃砲のチェックをし始めた。
これって、衝撃波が遠隔攻撃になった感じだよな!ちょっと打ってみよう!
衝撃砲!ズバーン!
龍太郎が手のひらから打った衝撃砲は、見事に近くの岩に命中し岩が砕けた!
うおー!威力も半端なく強化されてるぞ!
接触しなくても打てるし、これはすげー使えるぞ!ナイス!
龍太郎は、調子に乗って、次々と岩を破壊して行く。
ふぅ、ちょっとやり過ぎたか?
周りの岩が砕けて、一面が悲惨な状況になっている。ドンマイ!
その間に4人パーティの雲行きはどんどん怪しくなってきている模様。
あ!パーティの1人が致命傷を受けて戦線離脱し、残りの3人が、負傷した1人を守りながらの戦闘体制に変化している。
これはちょっとまずいかも?
そろそろ、この場を離れるかぁ?
って、いくら自己責任とは言え、これを放置するのは流石にまずいよね?
しゃーない。とにかく、行ってみるか。
龍太郎も思いっきりダッシュで、パーティの戦闘が行われている狩場に走っていった。
◇◇◇◇◇
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