59枚目『草原と共に ―叢凪ヶ原(むらなぎがはら)―』
四方は季節によって色を変える草の海、その中に
街を出ると、周りに木一本すら生えていない雪原が広がっている。後ろを振り返れば、
この景色が見られるのは冬の間だけ。春になれば大地から草が芽吹いて、海の潮が満ちていくように街が草原に沈んでゆくのだ。
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