32枚目『夜の光に包まれて ―シンラヌッシュ―』

 枯草かれくさの混じり始めた大地に陽が沈み、暖かい色の消えた空。そんな冷たさを感じる星混じりの空をあおぐ。

 んだ空に主役の満月が昇ってくるからか、星々は遠慮して控えめにきらめいている。


 星々の前座を楽しんでいると、主役が登場する。あわい青色の巨大な真円が大地から顔を出した。

 澄んだ秋空に昇る望月は、どこで見ても綺麗なことに変わりない。


 しかし、この国の民と共に風習に従って空を仰ぐと、また違った風に見える。面白いものだ。

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